2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of methods to avoid adjacent organ damage in cryotherapy
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17K16451
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
吉松 梨香 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (10607592)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 凍結療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
小径腎癌に対する経皮的凍結療法は比較的安全で有効な治療法であるが、重篤な合併症の一つに腫瘍に近接する腎外臓器の損傷がある。十分な腫瘍壊死を得るためにはアイスボールのマージンが5mm以上必要であるとされており、凍結範囲が腫瘍近傍の他臓器に及ぶことがある。これを回避する方法として、腫瘍と他臓器の間に液体を注入するhydrodissection、気体を注入するpneumodissection、バルーンを挿入するballoon dissectionなどがあるが、どの方法にも問題点がある。また、hydrodissectionにおいては熱伝導率の異なる液体で効果に違いが生じる可能性がある。本研究では種々の液体や気体、バルーンを用いたdissection 法を比較し、より安全で効果的な方法を模索した。 基礎実験にて各種液体の特性の把握を行った。以下の5種類の液体① 生理食塩、② 5%ブドウ糖液、③ 医療用オリーブオイル、④ ヒアルロン酸ナトリウム、⑤ ヒアルロン酸ナトリウム・空気フォームをビーカーに入れ、その中で凍結を行った。凍結にて作成されたアイスボールのサイズを測定を行った。アイスボールのサイズは③医療用オリーブオイルで小さく、⑤ヒアルロン酸ナトリウム・空気フォームで大きくなる傾向であった。しかしアイスボールの詳細なサイズ比較が困難であったため、凍結針から2mm程度毎の定点で温度を測定できる温度センサーを作成した。現在センサーを使用し、各種液体内での凍結における温度変化を計測中である。
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