2017 Fiscal Year Research-status Report
Multiparametric MR imaging for assessment of early chronic pancreatitis
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17K16453
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 展宏 九州大学, 大学病院, 助教 (30610612)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 慢性膵炎 / 早期慢性膵炎 / MRI / IVIM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、MRIを用いた早期慢性膵炎の診断を目指す。平成29年度は、特にIntravoxel incoherent motion (IVIM)に着目して研究を行った。IVIMは組織の拡散係数と同時に、灌流が定量できる撮像法である。対象は、早期慢性膵炎と診断された44例、慢性膵炎と診断された16例とした。control群として、慢性膵炎の兆候のない71例(control群)も対象とした。IVIMを撮像し、膵実質のperfusion fraction(f),pseudo-diffusion coefficient(D*), true diffusion coefficient (D),apparent diffusion coefficient(ADC)を測定した。これらのパラメーターをこれらの患者群で比較した (one-way analysis of variance with Tukey's honest significant difference post-hoc tests)。結果、f値は早期慢性膵炎群および慢性膵炎群で、control群と比較して有意に低値であった(p<0.001, p<0.001)。D*値は、慢性膵炎群で、早期慢性膵炎群と比較して有意に低値であった(p = 0.0025)。D値は、早期慢性膵炎群、慢性膵炎群で、control群と比較して有意に高値であった(p = 0.001 、p = 0.001。ROC解析では、control群と、早期慢性膵炎+慢性膵炎群の鑑別に最も有用なパラメーターはf値であり、Az valueは0.76であった。IVIM MRIが早期慢性膵炎の診断に有用である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IVIM-MRIで、Control群、早期慢性膵炎群、慢性膵炎群間で有意に異なるパラメーターを発見でき、本研究の目的であるMRIを用いた早期慢性膵炎の診断の一助となると考えれた。
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Strategy for Future Research Activity |
T1ρ値計算画像、CEST (chemical exchange saturation transfer) 画像、VRFA法(Tissue-specific variable refocusing flip-angle)を用いた3D-T2強調画像の慢性膵炎の診断における有用性を検討する。これらと、IVIMで計測できるパラメーターを組み合わせて、MRIを用いた早期慢性膵炎の診断法を確立する。
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Causes of Carryover |
本年度は国際学会に参加しなかったため、旅費が当初の見込みより少額であった。次年度は高性能のコンピューター、データ保存のための記憶媒体が必要である。また、MRIや慢性膵炎に関する文献のコピーや参考書の購入が必要である。国内や外国の関連する学会にて研究成果の発表や他研究施設の研究員との協議・討論のために,旅費が必要である。研究成果は査読のある海外もしくは国内の学会誌へ投稿する為、英語校正費が必要である。
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