2018 Fiscal Year Research-status Report
SWIおよびIVIM-MRIを用いた子宮筋腫と肉腫の鑑別能の検討
Project/Area Number |
17K16471
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山田 幸美 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60785773)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | IVIM / SWI / T2*WI / MRI / 子宮筋腫 / 子宮肉腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮筋腫あるいは肉腫が疑われる患者のMRI検査にて、磁化率強調画像(SWI)あるいはT2*強調画像を追加で撮像し、内部の出血や石灰化を示す信号の検討、および一部病理組織との対比を行った。具体的には、T1強調画像にて検出できなかった出血が、SWIやT2*強調画像で検出可能かどうか評価した。また、この微細な出血像が良悪性の鑑別に有用であるかどうか引き続き検討していく。 また、このうちの一部の症例において、複数のb値を用いたIVIM(intra-voxel incoherent motion)撮像を行い、解析ソフトを用いて拡散係数や微小血流に関する解析を行っている。今後もさらに症例を蓄積し、解析を進めていく予定である。また、この複数のb値での撮像により、近似的なkurtosis(尖度)に関しても追加で算出、画像化を試みているところである。 上記の研究課題と関連して、子宮筋腫に対する動脈塞栓術前後のMRIでの腫瘤内の信号変化を検討する研究に携わった。T2強調画像、T1強調画像、拡散強調画像、SWI、Dynamic造影MRIを撮像し、治療前後で腫瘤内の信号を対比した。具体的には、動脈塞栓術後にSWIにて多くの腫瘤の辺縁にring状の低信号域が出現することがわかり、造影効果の欠損の程度とringの出現する範囲との相関について調べた。同研究については、本研究の協力者が海外で学会発表を行った後、論文を投稿し受理された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
子宮肉腫の症例が当初見込んでいた数より少なかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
子宮筋腫あるいは肉腫が疑われる患者のMRI検査時に、引き続きSWIおよびIVIMの撮像を行い症例を蓄積する。SWIに関しては、画質の調整を行ったが診断に耐えうる良好な画像が得られない場合があり、その場合は代替としてT2*強調画像の撮像を行い良好な画像を得た。今後SWIおよびT2*強調画像の画質を比較して、SWIが不適切と判断した場合にはT2*強調画像に置き換えて評価する。SWIあるいはT2*強調画像での低信号域を抽出し、病理組織標本の確認、画像との対比を引き続き行っていく。 IVIMに関しても撮像を進め、biexponentialモデルまたはtriexponentialモデルを用いて、拡散係数の評価と微小血流解析を行っていく。また、複数のb値での撮像により、近似的なkurtosis(尖度)に関しても追加で算出、画像化を試みており、腫瘍の鑑別に有用であるかどうか今後調べていきたい。
|
Causes of Carryover |
予定していた国際学会に参加できなかった。次年度に行われる学会で本研究の成果を発表することを目指す。
|