2021 Fiscal Year Research-status Report
SWIおよびIVIM-MRIを用いた子宮筋腫と肉腫の鑑別能の検討
Project/Area Number |
17K16471
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山田 幸美 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (60785773)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | IVIM / SWI / T2*WI / 子宮筋腫 / 子宮肉腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮筋腫あるいは肉腫や癌肉腫が疑われる患者のMRI検査にて、磁化率強調画像(SWI)あるいはT2*強調画像を通常のシークエンス(T2WI,T1WI,DWI)に追加して撮像し、内部の出血や石灰化を示す信号の検討、および一部病理組織像との対比を引き続き行った。具体的には、T1強調画像にて検出できなかった出血が、SWIやT2*強調画像で検出可能かどうか評価した。SWIの撮像時には一部位相画像を用いて出血か石灰化か判別可能であるかも検討中である。微細な出血像の有無、出血の形態や分布が良悪性の鑑別に有用であるかどうか引き続き評価していく。また、腫瘤のサイズや辺縁の形態、浸潤傾向の有無などもあわせて評価した。 また、このうちの一部の症例において、複数のb値を用いたIVIM(intra-voxel incoherent motion)撮像を行い、解析ソフトを用いて拡散係数や微小血流に関する解析(真の拡散係数や灌流を拡散とみなした拡散係数、perfusion fractionの算出)を行っている。特に、低いb値を用いた灌流パラメータによる非造影での血流評価の妥当性を引き続き検討中である。今後もさらに症例を蓄積し、解析を進めていく予定である。 悪性の症例数が当初見込んでいるよりも少なかったため、術前に肉腫を疑ったが癌であった症例の画像の検討も行った。また、良悪性の鑑別に関する検討のほか、子宮筋腫に対するホルモン治療前後でのMRIでの信号変化や、術前に悪性腫瘍との鑑別が困難であった変性筋腫や変異型筋腫の拡散係数・微小灌流に関しても引き続き評価中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
子宮肉腫の症例が当初見込んでいた数より少なかったため。新型コロナウイルス感染症の流行により検査絶対数の減少や研究施設への出張の制限があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮筋腫あるいは肉腫が疑われる患者のMRI検査時に、引き続きSWI/T2*強調画像およびIVIMの撮像を行い症例を蓄積する。SWIあるいはT2*強調画像での低信号域を抽出し、病理組織標本の確認、画像との対比を引き続き行っていく。CT画像を参照できる場合には、CTでの石灰化像とも比較を行う。 IVIMに関しても撮像を進め、biexponentialモデルまたはtriexponentialモデルを用いて、拡散係数の評価と微小血流解析を行っていく。 悪性の症例数が当初見込んでいるよりも少なかったため、術前に肉腫を疑ったが癌であった症例の画像なども検討に加える予定である。また、良悪性の鑑別に関する検討のほか、子宮筋腫に対するホルモン治療前後でのMRIでの信号変化や、術前に悪性腫瘍との鑑別が困難であった変性筋腫や変異型筋腫の拡散係数・微小灌流の評価もあわせて引き続き検討していく。
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Causes of Carryover |
予定していた学会や研究会に参加できなかったため。今後、学会参加、発表や論文作成費等に使用予定である。
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