2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of liquid biopsy method for breast cancer clinical application.
Project/Area Number |
17K16511
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
竹下 卓志 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (60736289)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Liquid biopsy / 再発乳癌 / cell-free DNA / ESR1 / PIK3CA / HER2 |
Outline of Annual Research Achievements |
Liquid biopsyの代表格であるcell-free DNA(以下cfDNA)から得られる遺伝子情報は、腫瘍全体から統合された結果を示していると考えられており、時々刻々と変化するがんの様子をいち早く知ることができる可能性を秘めている。Estrogen Receptor (以下ER)陽性乳癌で高頻度に認められるPIK3CA変異、及び、ER陽性再発乳癌における内分泌療法耐性化機序の一つとして注目されているESR1変異は、cfDNAにおいてもその存在が確認され, バイオマーカーとしての重要性が報告されてきている。我々は,ER陽性初発、再発乳癌症例を対象に、両変異を、当院で治療を行った術前内分泌療法施行の初発乳癌73例(133検体)および再発乳癌68例(118検体)で検討し、早期治療ラインではPIK3CA変異が、後期治療ラインではESR1変異が治療予測因子であることを見出し、その臨床学的重要性を明らかにした。 また、乳癌組織におけるHER2(human epidermal growth factor receptor 2)の評価は、再発乳癌などでは転移病巣の組織採取が困難である場合もあり、初発検体のHER2判定に基づいて治療を決定する。しかし、再発治療時の遺伝子異常を治療に反映させるためには、Liquid biopsyが重要である。我々は、cfDNA中のHER2 Copy Number (CN) assayを試み、血清HER2蛋白測定結果と比較検討した。結果、HER2 CN assayでは血清HER2蛋白と比較して、腫瘍のHER2状況の評価や術前治療効果との 関連が低いことが示唆された。この相違は内部コントロールの選択など、測定法に起因することも考えられるが、さらにHER2 CN高値例の長期予後との関連など別の臨床病理学的因子との関連を検討する必要がある。
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