2018 Fiscal Year Research-status Report
スーパーアパタイトナノ粒子法を用いたmiRNAによる胆道癌治療法の開発
Project/Area Number |
17K16574
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
武藤 亮 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (10791478)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 胆道癌 / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】miRNAによる抗癌治療は新規抗癌治療として注目されているが、miRNAの体内での易分解性や細胞内への取り込みの困難さが問題とされており、Drug Delivery System(DDS)の研究、開発が進められてきた。従来のDDSに比較し生体内で腫瘍細胞への高い遺伝子導入効率を示すスーパーアパタイトナノ粒子法は臨床応用が期待されている。一方、胆道癌に対する有効な化学療法は限られており、切除不能、再発例の予後は不良であることから、新しい治療法の開発が待たれている。本研究では胆道癌の新規治療法の開発を目的として、胆道癌細胞株あるいは胆道癌担癌マウスに対して、革新的な生体内作動性ナノ粒子を用いてmiRNAの抗腫瘍効果を研究する。 【方法】本研究は以下のステップにより構成されている。(1)胆道癌における腫瘍制御miRNAの同定(2)同定miRNAを内包したスーパーアパタイトナノ粒子の作成(3)リポフェクション法による同定miRNAの胆道癌細胞株導入と、in vitroでの抗腫瘍効果解析(4)スーパーアパタイトナノ粒子法による胆道癌マウス皮下腫瘍へのmiRNA導入とin vivoでの抗腫瘍効果を解析(5)当該miRNAの標的分子の探索と臨床サンプルでの発現解析 【結果】平成30年度は、前年度に引き続き手術標本の採取を行った。胆道癌組織、正常胆管組織を採取し、得られたサンプルに対してmiRNAマイクロアレイを実施した。その結果、胆道癌組織で発現が低下しており、Drug deliveryの候補となるいくつかのmiRNAを絞ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
miRNAマイクロアレイのために約20のサンプルを採取し、解析を行った。しかし、total RNAの抽出の段階で、解析に回せるだけの品質を保ったサンプルの抽出が困難であった。最終的に約半数のサンプルのみがマイクロアレイを実施することできた。 このように実際にマイクロアレイを実施することができたサンプルに限りがあるために進捗が遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
miRNAマイクロアレイの結果をもとに、候補となるmiRNAに対しては、validationとしてRT-PCRを行い、胆道癌で低下しているmiRNAを同定する。同定されたmiRNAに関して、in vitro、in vivoでの抗腫瘍効果の解析を行う。
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Causes of Carryover |
平成30年度は研究の進捗が遅れたため、次年度使用額が生じた。 繰り越した助成金は引き続き研究の実施に使用する予定である。 具体的には胆道癌細胞株、マウスのほか、必要な実験器具、試薬の購入に使用する。
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