2017 Fiscal Year Research-status Report
ヒトiPS細胞由来心筋組織の機能と成熟度の解析 ~臨床応用に向けて~
Project/Area Number |
17K16587
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小前 兵衛 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50788883)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 細胞シート / iPS心筋細胞 / 成熟度 |
Outline of Annual Research Achievements |
積層したヒトiPS心筋細胞シートをヌードラットの皮下に移植し、生着したヒトiPS心筋グラフトの力学的・電気生理学的な機能解析を行うために、染谷研究室で開発されているフレキシブルセンサーを用いている。フレキシブルセンサーで実際に移植したヒトiPS心筋組織の電気生理学的な計測が可能であることを確認した。現在は、フレキシブルセンサーを埋め込んだ状態で連続して安定した計測を行えるようなセンサーの条件の調整などを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
センサーの貼付やセンサーから電位測定を行うアンプにつなぐケーブルを接着する作業、センサー自体をラット体内に埋め込む作業も手作業であり各工程で断線のリスクがある。断線すると連続的な計測が不可能になるため、埋め込むのに適切なセンサーのサイズややわらかさなどの調整を行う必要があり、その評価に時間を要しているためやや遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
上記評価でセンサーとコードの接着が最も課題であることが判明したためコードをセンサーに、密着させるような工夫を施し、埋め込んだ際には体液貯留や体動で接着部分が外れないようにすること方針である。 これらの問題が解決できれば生着したヒトiPS心筋の機能の連続測定が可能になり、測定状況の変化と成熟度の関係性を明らかにすることができると考えている。力学的なセンサーも電気生理学的計測と同じ系のセンサーで計測できるため張力の変化等も解析していく予定である。
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Causes of Carryover |
組織学的評価や分子学的評価などを行うならば様々な試薬を購入する必要性が生じるが、前年度ではその段階までは到達しなかったため次年度使用額が生じたと考えている。 今年度は組織学的評価や分子学的評価も行う予定なのでその分の資金として用いる予定である。
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