2017 Fiscal Year Research-status Report
血管新生能が高いマウスで発現する細胞外microRNAを用いた血管新生治療法開発
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17K16593
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
上野 耕司 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | microRNA / 血管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスの系統による血管新生能の違いに着目し、血管新生能の高いマウスに発現しているmicroRNAの中に血管新生能を有するmicroRNAが存在しているのではないかと考え、本研究は血管新生を誘導するmicroRNAを同定することを目指している。 血管新生能の高いマウスと血管新生能の低い2種類のマウスの系統を用いて、採血後に血液中のエクソソームを回収し、エクソソームに内包されているmicroRNAを抽出した。そして、1次スクリーニングとして、血管新生能の高いマウスと血管新生能の低い2種類のマウス由来のmicroRNAを用いて、microRNA microarray解析を行うことで、血管新生能が高いマウスのみで発現していたmicroRNA31個と、血管新生能が低いマウスに比べて、血管新生能が高いマウスにおいて20倍以上高く発現しているmicroRNA12個の合計43個を血管新生能を有するmicroRNA候補として同定した。 次に、その43個のmicroRNAを発現するベクターを作製して、293T細胞に43個のそれぞれのmicroRNAを発現するベクターとコントロールベクターを導入後72時間培養し、その44サンプルの培養上清中のエクソソームを回収した。その44サンプルのエクソソームを用いて、2次スクリーニングとして、in vitro血管新生能アッセイを行うことにより、43個のmicroRNAの中から特に血管新生能を有すると考えられるmicroRNAを14個に絞り込んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血管新生能が高いマウスから選んだmicroRNAの中に、in vitroの血管新生能アッセイで、高い血管新生を示すmicroRNAが複数あったことから、当初の目的である血管新生能が高いmicroRNAを見つけ出す方法が正しいことが示唆されたと判断できるため。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroの血管新生能アッセイにおいて高い血管新生を示したmicroRNAの中から、in vivoにおいて血管新生を有するmicroRNAを同定する実験を行う予定である。
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