2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development of NKT cell therapy in combination with antibody therapy in tumor and lymphocyte co-culture model
Project/Area Number |
17K16604
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
豊田 行英 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (10772163)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / マスサイトメトリー / 腫瘍浸潤リンパ球 / 腫瘍関連マクロファージ / NKT細胞免疫療法 / コラーゲンゲルドロップ3次元包埋培養法 |
Outline of Annual Research Achievements |
コラーゲンゲルドロップ3次元包埋培養法を使用して、肺癌株化細胞とリンパ球を培養したところ腫瘍増殖抑制効果が確認された。腫瘍増殖抑制効果に関連する免疫細胞上に発現する表面抗原分子探索のため、肺癌リンパ節の免疫細胞を解析した。 本年度は当施設呼吸器外科で手術を施行した25例の原発性肺癌患者の血液および肺・リンパ節・腫瘍検体、並びに9例の内視鏡による採取をしたリンパ節検体からマクロファージやリンパ球を採取し、マスサイトメトリーによる解析を行ない、それぞれの検体における、CD8+T細胞、CD4+T細胞、NK細胞、制御性T細胞、マクロファージなどの構成細胞を比較検討し、細胞表面や細胞内マーカーの発現解析を行った。約30種の抗体で標識し、viSNEやFLOWSOMといった解析アプリケーションを用いて多次元的な解析を行い、臨床プロファイルと比較して検討した。その結果、リンパ節の転移陽性もしくは転移陰性かによって、CD45ROやCD69などの細胞表面の活性・疲弊マーカーの他、tissue resident memory T細胞に特徴づけられる細胞表面マーカーであるCD103がCD8+T細胞中に増加していることを確認した。CD8+T細胞中にCD103陽性である細胞は、腫瘍浸潤リンパ球では42.9%、転移陽性リンパ節では9.2%、転移陰性リンパ節では4.7%、末梢血単核球では2.9%にそれぞれ認められ、腫瘍の存在下に発現が増加する可能性が示唆された。CD103は腫瘍の放出するTGF-βによるCD8+T細胞上に発現が増加することが報告されており、本研究において、腫瘍局所だけではなく所属リンパ節においてもリンパ細胞の変化が起きていることを支持する結果であった。また転移陰性リンパ節においても進行癌や腫瘍に近い所属リンパ節で高い傾向にあり、局所だけでなく全身性の反応でもあることも示された。
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Research Products
(2 results)