2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K16612
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
宮本 詩子 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (10794638)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肺瘻 / PGAシート / フィブリン糊 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラットを用いた新規肺瘻デバイスの開発を目的としているため、初年度であるH29年度は①ラットの肺瘻モデルの作成、②現在、実臨床の場で頻用されている肺瘻閉鎖デバイスである、PGAシート及びフィブリン糊を使用して肺瘻コントロールを得た群の作成を主目的とした。 ①については、安定したラットの気管内挿管法及び麻酔法の検討、手術アプローチ法、統一した肺瘻作成法の検討を行った。経口気管内挿管は術中トラブルが多く、ラットの生存が難しかったことから気管切開法による気管挿管を採用した。また、手術はアプローチ はやや右側臥位下に第4肋間もしくは第5肋間開胸とし、肺表面を18G針での統一した長さ、深さの肺損傷をおき、肺瘻モデルを作成した。 ②ラットの肺瘻モデルを作成後、PGAシートもしくはフィブリン糊で肺瘻閉鎖を行い、それぞれの群において、術後4週経過した群、術後8週経過した群、術後12週経過した群の患側肺の摘出を行った。また、コントロールとして正常肺も摘出し、正常肺群に加えて、PGAシート使用群、フィブリン糊使用群のそれぞれの摘出肺を病理学的に評価した。また、肺瘻閉鎖部に肉眼的に癒着が確認できた場合には、癒着部位の胸壁も合併切除を行うことで、癒着部分の病理学的評価を行えるようにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肺瘻のデバイスを評価するためには、ラットの生存する肺瘻モデルを作成する必要があるが、ラットの人工肺瘻モデルの作成に難渋したため。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞シートの作成(細胞組成やサイズなど)、ヌードラットへの移植とその評価(臨床経過、肉眼的評価、病理学的評価など)について検討し、他デバイスとの比較・検討を行う。
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Causes of Carryover |
肺瘻モデルの作成に難渋し進行に遅れが生じたため、引き続き動物実験を継続する必要があるため。
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