2017 Fiscal Year Research-status Report
The role of alveolar macrophages in compensatory lung regeneration
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17K16616
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栗山 翔司 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20768733)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 再生医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、まず左肺全摘術モデルの確立を行った。C57/BL6Jマウス (♀、9週齢)にケタミンおよびキシラジンの筋肉注射で全身麻酔をかけ、気管挿管し人工呼吸管理を行った。第5肋間で開胸し肋間を開大したのちに、左肺動脈・肺静脈・主気管支を1-0絹糸で一括結紮し、左肺を摘出した。閉胸ののち、呼吸器から離脱し抜管し通常飼育下に戻した。残存右肺の変化を形態学的解析および乾燥重量の評価を行うことによって左肺全摘術後の代償性肺成長の変化を記録した。その過程で、再生に必要な因子である「再生の場」の構築に着目して肺発生・再生における分子機構の解明を目指したが、FACS (fluorescence activated cell sorting) によりマクロファージ分画に大きな変化を認めず今回の結果から時系列でのマクロファージの分化を立証できなかったことから、代償性肺成長におけるmiRNAの遺伝子発現制御の役割と変化をmiRNA arrayを解析することによって網羅的に検索することに計画を変更した。左肺全摘術モデルを開閉胸のみのsham operation群と、左肺全摘術後12時間後及び48時間後にしぼり、採取した右肺からRNAを抽出しmiRNA arrayを行った。次年度以降はこの結果の解析とネットワーク解析を行い、代償性肺成長のkey regulatorと成りうるmiRNAによる遺伝子発現制御機構を検索する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験計画書に変更があり申請に時間を要し実験開始が遅れた。またマウス左肺全摘術モデルには技術的に難度が高く、手技の安定に時間を要した。左肺全摘術後の残存右肺を用いてmiRNAarrayを行って、代償性肺成長時期における遺伝子発現制御に有意な変化がないかの検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験計画書に変更があり申請に時間を要し実験開始が遅れた。またマウス左肺全摘術モデルには技術的に難度が高く、手技の安定に時間を要した。左肺全摘術後の残存右肺を用いてmiRNAarrayを行って、代償性肺成長時期における遺伝子発現制御に有意な変化がないかの検討を行っている。
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Causes of Carryover |
実験開始の予定外の遅延により本年度のマウスの実験数が想定より少なくなり飼育及び実験額が予定より少なくなった。次年度は実験数を増やすと共にmiRNAの解析を行うため残額を使用する予定である。
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