2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation for the relationship between chronic hypoperfusion-induced white matter injury and depressive state.
Project/Area Number |
17K16638
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
江頭 裕介 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50547677)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 白質神経傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の文献を参考に、マウスの両側総頚動脈に内径0.18mmのマイクロコイルを装着し、両側頚動脈狭窄モデル(BCAS)を作成した。処置後1、3、7、14、21、28日後の脳血流量と行動所見(Garcia test、Grid walking test、Open field test、Tail suspension test、Y-maze test)を測定した。比較として、縫合用糸による片側左総頚動脈結紮モデル(Thread)と中大脳動脈永久閉塞モデル(pMCAO)を作製し同様な評価を行った。誘導1日後からpMCAO群・Thread・コイルBCAS群のすべてにおいて脳血流量が低下した。糸による片側結紮は、1か月後には回復したが、コイルBCAS群では維持されていた。粗大な神経症状としては、Garcia testにおいては群間で差異は見られなかったものの、Grid walking testにおいて誘導1か月後の踏み外し回数ミスが有意に増加していた。以上より、白質傷害モデルであるコイルBCASマウスにおいて、脳血流量の慢性的な低下が認められ、一部の行動所見に異常が認められた。しかし、記憶や自発行動といったものには差異がみられなかった。保存脳切片を用い、組織染色や免疫染色を適宜追加する。 一方、臨床例を対象とした検討では、良好な転帰が得られたクモ膜下出血(SAH)例においても、発症後亜急性期~慢性期にかけて、白質組織の進行性の萎縮がみられることが確認された。これはSAHの臨床的重症度、動脈瘤の分布との相関性が見られた。
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Research Products
(2 results)