2019 Fiscal Year Annual Research Report
Possible involvement of pericytes in intraplaque hemorrhage of carotid artery stenosis
Project/Area Number |
17K16653
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
緒方 敦之 佐賀大学, 医学部, 助教 (10404138)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ペリサイト / 新生血管 / 出血 / プラーク / 頸動脈 |
Outline of Annual Research Achievements |
頸動脈狭窄症の初期は、内膜の内皮下にLDLコレステロールが蓄積し、LDLコレステロールを貪食したマクロファージが泡沫化する。次に、泡沫細胞が増大することで脂質コアが形成され、脂質コアと血管内腔の間には線維性被膜が形成される。さらに進行するとマクロファージから産生されるプロテアーゼによって線維性被膜が菲薄化しプラーク破綻につながる。また、進行したプラーク内には新生血管が形成される。新生血管から出血を起こすと血管内腔へ血栓が進展し、脳梗塞(脳塞栓症)を発症する。また、プラーク内出血を有する病変は狭窄が高度でなくとも、脳塞栓症を来しやすいことから臨床上大きな問題である。 これまでの報告では、必ずしも新生血管の数が多ければプラーク内出血が強いというわけではなかった。そこでプラーク内新生血管の脆弱性が出血に関与するのではないかと考えた。頸動脈プラーク内出血と新生血管のペリサイトに着目した報告はこれまでなかったが、プラーク内出血が高度なものはペリサイトを有する新生血管が有意に少なく、新生血管周囲にはマクロファージが高発現していることが明らかとなった。したがって、新生血管ペリサイトの減少もしくは形成不全はプラーク内出血に関与している可能性が示唆された。 また、臨床例においてTOF-MRAにて高信号を示すプラークは、プラーク内出血を伴うことが多く、新生血管を覆うペリサイトが有意に少ないことも明らかとなった。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Possible involvement of pericytes in intra-plaque hemorrhage of carotid stenosis.2019
Author(s)
Tanaka T, Ogata A, Masuoka J, Mizokami T, Wakamiya T, Nakahara Y, Inoue K, Shimokawa S, Yoshioka F, Momozaki N, Sakata S, Abe T
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Journal Title
J Neurosurg
Volume: 130
Pages: 1971-1977
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Significance of simulated conventional images on dual energy CT after endovascular treatment for ischemic stroke.2019
Author(s)
Ebashi R, Ogata A, Nishihara M, Inoue K, Yoshioka F, Takase Y, Masuoka J, Yakushiji Y, Irie H, Hara H, Abe T
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Journal Title
J NeuroIntervent Surg.
Volume: 11
Pages: 898-902
DOI
Peer Reviewed
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