2017 Fiscal Year Research-status Report
表面微細形状を有する脳血管内治療用カテーテルの開発
Project/Area Number |
17K16657
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
西川 祐介 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (40625993)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の第一段階の目的であるカテーテルの摩擦力を測定するための検討を行った。 【カテーテルの種類について】国内で主に使用されているマイクロカテーテルおよびガイディングカテーテルを評価した。そのうえで表面微細形状をもつカテーテルの特性を最も活かせるのはガイディングカテーテルと考え、海綿静脈洞部内頚動脈(C4 portion)まで安全に進めることが出来る8Fr.のガイディングカテーテルを作成することを目標とした。 【作成するカテーテルの形状について】末梢まで太いカテーテルを進めるためには、途中の屈曲部でカテーテルが血管壁にあたる際の反力(摩擦力)をできるだけ小さくし、逆にこの反力に対するカテーテルの支持力が大きければカテーテルを進めることができる。カテーテルを2重構造とし、カテーテル間にねじれを与えることでカテーテル自体の硬さを変えることができれば支持力を向上させることが出来、表面微細形状で摩擦力を小さくすることができる。カテーテルの柔らかさだけを追求すると、留置後のガイディングカテーテル内腔が屈曲部で狭小化したり、ガイディングカテーテル内を通して使用しているマイクロカテーテルの反力を支持することが出来ないことが想定される。この点に関しても留置後のカテーテルを硬くすることができれば非常に有効である。 【摩擦力の測定法について】まずは従来のカテーテルを用い簡易の血管モデルで測定する。摩擦力を計測するためにリニアモーターの原理を利用して計測することになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者間でのミーティングを繰り返し、カテーテルのデザインとしては表面構造を有するカテーテルで二重構造のカテーテルによって硬さを変えることができるものを目指すことになった。 カテーテルの製造およびその摩擦係数を測定するところまでを平成29年度の予定としていたが、まずはどのモデルで摩擦係数を測定するか相談し、実際の大動脈弓から頭蓋内内頚動脈までの血管モデルを作成し、その中で測定することになった。 実際のデータから医療デザイン研究センターの3Dプリンターで血管モデルを作成した。 カテーテルのモデルの検討と血管モデルの作成に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
①カテーテルの摩擦力を測定する。 まずは簡易血管モデルでカテーテル表面の摩擦力の測定を行う。カテーテルを何かに固定して押して測定すると、純粋なカテーテルの摩擦力が測定できないため、リニアモーターを血管モデル外のカテーテル挿入部にセットしてカテーテルを動かすために必要な電圧を測定することで摩擦力の測定を行う。 ②表面微細形状をもつカテーテルを作成する。 ③カテーテルの硬さを変えることが出来る2重構造のカテーテルの設計を行う。
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