2020 Fiscal Year Research-status Report
表面微細形状を有する脳血管内治療用カテーテルの開発
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17K16657
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
西川 祐介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40625993)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 表面形状カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では表面微細形状のあるカテーテルを作成し、従来の表面コーティングのカテーテルとの性能を比較検討することが目的である。前年に引き続きカテーテルの摩擦力を測定するための血管モデルの作成および検討を行った。血管モデルはガイディングカテーテルの誘導を想定して大動脈弓部から頭蓋頸椎移行部の内頚動脈までとした。 【血管壁のみのモデル】3Dプリンターを用いて血管壁のみのモデルを作成した。血管の弾性や拍動を再現するために、素材はシリコンで壁が薄めのモデルを作成したが、充填剤を抜くと支持性が非常に弱く、元の形状を維持することが難しかった。このためモデルとしては採用できなかった。 【血管内腔をくり抜いたbox型モデル】同様に3Dプリンターで箱型の樹脂から血管内腔部分をくり抜いた形の血管モデルを作成した。支持性は問題なく半透明のため外観から内部を確認することができたが、素材の問題から全体が非常に硬く、血管の拍動を再現することができなかった。このため十分な条件でカテーテルの摩擦係数測定はできないと判断し、測定用の血管モデルとしては採用できなかった。 従来の計画では作成した血管モデルでカテーテルの摩擦係数を測定し、作成している表面微細形状をもつカテーテルのデザインとして改善点を検討する予定であったが、現時点ではまだ摩擦係数の測定を行う段階に進めていない。今後は研究協力者ともより連携をとって、研究の段階を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
特に昨年度はコロナ禍の影響で全く進めることができなかった。また海外の工場で作成しようとしていたカテーテルの作成が難しい状況になってしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
既存のシリコンモデルを用いてカテーテルの摩擦力を計測する。計測方法については再検討し、カテーテルは既存のカテーテルを使用して実験を行う。
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Causes of Carryover |
実験が予定通り進まなくなったため次年度分に繰り越しをした。実験に必要なカテーテル等の材料を使用する購入費にあてる。
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Research Products
(3 results)