2017 Fiscal Year Research-status Report
遊走浸潤を介した脳腫瘍幹細胞の放射線逃避システムの解明
Project/Area Number |
17K16668
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
孫 略 筑波大学, 医学医療系, 助教 (40757704)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脳腫瘍幹細胞 / 放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線抵抗性を示す脳腫瘍幹細胞様細胞(ONS-F8)をONS-76から樹立し、脳腫瘍幹細胞様細胞が解糖系依存的なエネルギー代謝により幹細胞性を維持していることを報告した(2017PlosOne)。また、ONS-F8を樹立したのとほぼ同じ方法でA172からA172-Kを樹立した。A172-Kは、放射線抵抗性を示すと同時に幹細胞遺伝子の発現が亢進しており、今後モデル細胞として利用できる。また、これ以外の脳腫瘍細胞株からも樹立を試みようと思ったが、入手先ですでにコンタミがある可能性が指摘されており、論文要件を満たさない恐れがあるとの指摘があり、新たな細胞株を調査しているところである。ONS-F8とA172-Kは単純に解糖系が亢進しているだけで無く、共通して放射線照射後にさらに解糖系が亢進することがわかった。また照射線量依存的な亢進では無く、しきい線量があることを示唆する結果が得られた。さらに。ONS-F8とA172-Kは真逆のミトコンドリア呼吸パターンを示した(2017癌学会で発表)。さらに、ONS-F8とA172-Kは放射線0.5-1Gy照射後に、浸潤能の亢進が見られたが、この程度の線量ではエネルギー代謝の変化は観測できなかった。単純に、DRRからのシグナルにより、代謝と転移が相互に調整されるのではなく、シグナルの量的作用が存在する可能性が考えらえる。(もちろん、そもそもDRRと直接関係ない可能性もある)今後分子的な側面および脳腫瘍幹細胞が存在する様々な不均一性の中で放射線と代謝と転移がどの様な振りまいをするか解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおりな研究進捗に加え、興味深い現象を見出している。今後、メカニズム解析を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
興味深い現象を見出している。今後、メカニズム解析を行う。
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Causes of Carryover |
定価と納入単価の差額が余った。来年度も計画どおりに執行できる予定。
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Research Products
(7 results)