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2017 Fiscal Year Research-status Report

Rho修飾因子による関節軟骨基質形成の制御機構の解析

Research Project

Project/Area Number 17K16674
Research InstitutionMeikai University

Principal Investigator

森 芳史  明海大学, 歯学部, 助教 (60757954)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
Keywords軟骨代謝
Outline of Annual Research Achievements

関節軟骨はそれぞれ特異な機能を持つ複数の階層が積み重なって形成されているが、その背景にどの様な分子メカニズムがあるのかは殆ど解明されていない。研究代表者は、これまでに行った研究で異なる階層でそれぞれ特異的に発現する3つのRho修飾因子を見出しており、in vitroでの研究によって、これらが階層構造の形成に重要な役割を果たしている可能性を見出している。その可能性をin vivo、in vitroの両面から検証し、関節軟骨の発生・維持についての分子生物学的理解を深め、関節軟骨の再生医療や変性治療に有用な知見を得る事が、本研究の目的である。以下、本年度の研究成果を記す。
In vivo解析では、3種のRho修飾因子それぞれのシングルノックアウト(KO)マウスを作出し、組織学的に関節軟骨の解析を行っている段階である。現時点で、予備実験段階ではあるが、以前までのin vitro研究で示唆されていたような、関節軟骨基質形成の異常を反映した表現型がある可能性を見出している。
In vitro解析では、マウス関節軟骨細胞を用いて、今回対象とするRho修飾因子の下流、及び上流の分子メカニズムの解析を行った。下流については、Rho修飾因子が関節軟骨基質形成を制御する際にどのサブタイプのRhoタンパクを介しているのか、一端を明らかにした。上流については、今回対象とするRho修飾因子の発現を、Wnt/β-catenin経路が強く制御している事、また、関節軟骨で階層特異的に発現する液性因子の一部が、今回対象とするRho修飾因子の発現に関わっている可能性がある事を見出している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

In vivo解析に関しては、Rho修飾因子単独での解析では、予備実験段階ではあるが遺伝子KOによる表現型と考えられる知見が見られている。しかし、より確定的な知見とするためには、更なる詳細な解析を要する段階である。また、3つの修飾因子のうち2つのダブルKOマウスに関しては、原因の詳細な解明は行っていないが繁殖効率が不良で、進んでいない。
一方、In vitro解析については、Rho修飾因子の上流、下流双方に関して、順調に分子メカニズムの解析が進んでいる。
総括すると、in vivo解析の進展が不十分といえるが、in vitro解析は順調に進展しており、全体としての進行度は概ね順調であると考えている。

Strategy for Future Research Activity

「現在までの進捗状況」に記した通りin vivo解析がやや遅れているので、その部分の解析をより進めていきたい。単独KOマウスについては、サンプル数や解析手法を増やして表現型の解析をより詳細に進めていく。ダブルKOマウスの交配については、交配手法の改良も検討する。
In vitro解析についてはおおむね順調であるが、現在までに得られた知見を元に、さらに分子メカニズムの解析を進めていく。

Causes of Carryover

計画よりやや遅れた実験があり、それに関わる物品の購入を来年度に繰り越したため、次年度使用額が生じた。来年度は、当初から来年度に予定していた研究に加え、本年度に遅れた部分の実験も併せて行う。従って、次年度使用額分は、当初から翌年度分として請求した助成金と合わせ、来年度に使用する予定とする。

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Published: 2018-12-17  

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