2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new treatment for sarcoma targeting PAR-1
Project/Area Number |
17K16684
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
齋藤 正憲 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (90596991)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨肉腫 / PAR-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
RareCancerである骨軟部肉腫に対する新規治療ターゲットを検索する中で、我々は高肺転移能とトロンビンの過剰産生が相関することを発見した。そのトロンビンの受容体である、Protease Activated Receptor (PAR)-1についてはいくつかの癌腫で治療ターゲットの可能性が示唆されている。本研究では、PAR-1阻害薬による骨肉腫への新規治療へ発展させることが目的である。計画している具体的な研究項目として、①PAR-1阻害薬の骨肉腫細胞への増殖、浸潤能の効果②PAR-1阻害薬のもつ増殖、浸潤能効果の詳細なメカニズム③骨肉腫担癌マウスモデルに対するPAR-1阻害薬の抗腫瘍効果、の3つである。2017年度は①ヒト・マウスの骨肉腫細胞およびコントロールとして骨芽細胞を使用し、PAR-1Pepducinの種々の濃度、時間における増殖効果をWSTアッセイで検討し、増殖が抑制された。また浸潤能をBoydenChamberを使用し評価を行い、やはり抑制が確認された。 2018年度は②抗腫瘍効果のメカニズムを明らかにするためにアポトーシスの有無をFACSで定量を行った。腫瘍細胞では、PI3K/AKT、MAPKなどの細胞内シグナルがPAR-1Pepducinで抑制されることをWB法で確認した。次に、③ヌードマウスを用いてヒト骨肉腫細胞高肺転移株の143Bを尾静脈から投与し、3週で肺転移も起こすモデルをすでに確立している。コントロールとPAR-1Pepducin投与群で肺転移に関してルシフェラーゼを用いて転移への効果を検討し、PAR-1Pepducin投与群で肺転移が抑制された。
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