2017 Fiscal Year Research-status Report
The role of mesenchymal stem cells derived from human induced pluripotent stem cells in regeneration medicine of orthopaedic field.
Project/Area Number |
17K16698
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
福田 誠 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (10792856)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヒトiPS細胞由来間葉系幹細胞 / ヒトプライマリー間葉系幹細胞 / 分化誘導法 / 骨欠損モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
iPS細胞由来間葉系幹細胞(Msenchymal Stem Cells: 以下MSC)を用いる前に、ヒトプライマリーMSCを用いた骨・軟骨・脂肪への分化誘導法を計画した。今後のin vivoでの細胞移植研究で骨欠損をモデルを用いた骨再生を計画しており、MSCから骨への分化誘導法については短期間かつ簡便に分化誘導できる方法について検討した。またヒトiPS細胞とゲノムバックグラウンドを共有する人からMSCを抽出する方法について検討した。MSCの抽出法についてこれまでの報告されている論文を参考にしながら、抽出から培養、保存までの細胞培養方法について調査し検討した。ヒトiPS細胞由来のMSCを細胞移植治療に用いる場合、未分化細胞の残存に伴う合併症(奇形腫形成など)の可能性が懸念される。我々が分化誘導に成功したヒトiPS細胞由来MSCをin vivoにいて細胞移植し、移植した細胞が腫瘍形成しないかどうかを検証する実験を計画した。移植動物は免疫不全マウスに決定し、マウス飼育環境の準備、および細胞移植に必要な実験・研究施設の選定を行った。また細胞移植の際に使用する担体(キャリアー)の種類について検討し、MSCの生着条件の良い担体の種類について過去の論文を調査し検討し、コラーゲンスポンジを候補の一つとし、今後コラーゲンスポンジを含めた幾つかの担体を購入し細胞移植前の担体内での細胞培養が可能かどうかについて検討する予定である。このような検討項目を元に、平成30年度につながる実験計画の作成、実験場所の確保を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
細胞移植実験に必要な環境(動物施設 細胞培養施設)の整備に時間がかかっている。 今後は協力研究者の確保や共同研究も模索しながら、早期にin vivo実験に着手できるようにしていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトiPS細胞を用いた研究は、実験準備や環境整備に時間と費用がかかることが課題である。ヒトiPS細胞由来MSCの分化誘導を京都大学iPS細胞研究所と共同研究で行うことで、研究の加速化と効率性を改善することを検討している。また京都大学iPS細胞研究所との共同研究の中で、同一遺伝子プロファイルを持ったヒトiPS細胞由来MSCとヒトプライマリーMSCの作成方法を検討するとともにそのようなMSCがすでにあるかについても議論を重ねていく。動物実験に関して、骨欠損モデルを安定して作成するには技術が必要であり、国内のすでに骨欠損モデルを作成している研究施設に出向き、同モデル作成の方法について指導を受けることで、より効率的に動物実験モデルを作成できるように準備を進める方針である。
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Causes of Carryover |
平成29年度は具体的な研究は実施せず、研究計画の作成および実験の場所の確保のため検討するために時間を要した。平成30年度以降、細胞培養に必要な機材や培地の購入および実験動物の購入に研究費を使用する予定である。また、データ解析に関するパソコンや統計ソフトの購入を計画している。
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