2017 Fiscal Year Research-status Report
デクスメデトミジンによる心筋保護効果をもたらすmicroRNAの探索
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17K16745
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
吉川 裕介 札幌医科大学, 医学部, 助教 (40721759)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | デクスメデトミジン / 虚血再灌流障害 / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
まず,ラット左前下降枝結紮によるin vivo虚血再灌流障害モデルの確立に着手したが,モデル確立に時間を要した.開胸位置の変更や結紮部位の調整,結紮糸の検討などを行い,最終的には適切なarea at riskと梗塞サイズが生じることをエバンスブルー投与とTTC染色を用いて確認し,主要評価項目である梗塞サイズの測定により,本モデルの確立を確認した.コントロール群とデクスメデトミジンの投与群(介入群)においてin vivo虚血再灌流障害モデルによる実験を行い,データ収集中ではあるものの,コントロール群に比べてデクスメデトミジン群で梗塞サイズの縮小が観察される傾向にあり,現在は統計学的解析のためにデータを蓄積している段階である.また,デクスメデトミジンの虚血前投与により,心拍数の低下,血圧の低下を認める傾向にあり,この虚血前の循環動態に対する影響が梗塞サイズなどの主要な結果にどのように影響しうるのかについての検討が今後必要になると考えられる.当初の予定では,平成29年度に本研究の主要な目的である,デクスメデトミジンの虚血前投与がmiRNAの発現変化に与える影響をアレイ解析により網羅的に解析し,qRT-PCRによりその発現変化を確認する予定であったが,in vivo虚血再灌流障害モデルの確立に時間を要したため,予定より若干の進行の遅れがあり,現在そのための左室心筋からの組織検体を収集中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
LAD結紮モデルの確立に若干の時間を要した.その後の実験手法においては当ラボですでに確立している部分が多いため,順調に実験を進行させることが可能な見通しである.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り,まずはデクスメデトミジンがin vivo虚血再灌流障害の心筋におけるmiRNAの発現変化に与える影響をArray解析により推定し,qRT-PCRで確認する予定である.その後に,当該miRNAの,心保護効果への因果関係をin vivoノックダウンあるいは過剰発現により証明する.また,miRNAのターゲット遺伝子の発現変化についてもqRT-PCRで確認する予定である.
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Causes of Carryover |
in vivo虚血再灌流モデルの確立に時間を要したため,当該年度に行う予定であったmiRNAのArray解析を行えなかったことが大きな理由となる.本解析は次年度早期に行える予定である.
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