2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K16762
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
尾本 遥 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70713775)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 神経障害性痛 / 抗酸化物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経障害性痛のため日常生活に支障をきたしている人は少なくなく, 新しい治療法の開発が強く望まれている。神経障害性痛は, 侵害受容ニューロンの損傷によって複数の神経系に多様な可塑化が惹起されるため, 一旦病態が進行し完成されると既存の治療に抵抗を示し, 治療が困難となる。以前我々は, アクロメリン酸 A を用いて神経障害性痛を惹起したマウスの神経障害 1 時間後と 1 週間後を比較することで, 神経障害性痛の発現と維持の機序が異なっていることを明らかにした (Omoto H et al. Eur J Pharmacol. 760: 42-8, 2015)。これは, 既存の治療法が初期の病態には著効するが完成された病態には抵抗を示すことの裏づけとなった。 近年, 神経損傷後に産生されるフリーラジカルが神経障害性痛の初期の病態に関与していることが明らかとなった (Nagata K et al. Jpn J Pharmacol. 90: 361-4, 2010)。フリーラジカルが損傷したニューロンの脱髄を惹き起こし, エファプスが形成されることにより疼痛閾値の低下や異常感覚を惹き起こす。痛みにより産生されたフリーラジカルがさらなる病態の悪化にも関与している可能性があり, フリーラジカルを抑制すれば神経障害性痛を発現と維持のどちらの段階でも抑制できる可能性がある。 今回, 神経結紮により神経障害性痛を発現させたマウスに, 神経損傷前, 神経損傷直後, 神経損傷後症状が固定された後の各段階で抗酸化作用を有する薬剤を投与することにより, 抗酸化物質が神経障害性痛を改善する可能性について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
神経結紮モデルマウスを一定の正確さで完成させることが困難であった。 また, 幼若マウスへの経口摂取が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
神経結紮モデルマウス作成は他の研究者の協力を得て, 遂行していく。 当初計画していた行動学的評価は, i) 筆を用いたアロディニアの反応, ⅱ) Planter test, ⅲ) von Frey test, ⅳ) 体重負荷測定機器, と多様であったため, ⅰ) とⅲ) あるいは ⅳ) に絞って行うこととする。 薬剤投与方法について検討する。
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Causes of Carryover |
実験計画に遅れが生じたため次年度使用額が生じた。 平成 30 年度の研究費と合わせて, 今後薬剤の購入や実験動物 ddY マウスの購入に使用する予定である。
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