2017 Fiscal Year Research-status Report
膀胱癌に対するプラズマを用いた新規膀胱温存療法の開発
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17K16798
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福原 秀雄 高知大学, 医歯学系, 助教 (20527600)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プラズマ医療 / 膀胱癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、低温大気圧プラズマを用いたバイオ医療分野への応用が注目を集めている。生体の中で細胞死に至るROSの代わりにプラズマで生成されたRONSを供給が可能であればプラズマを基に新しい医療技術を起こすことが可能である。本研究ではマウスを対象にプラズマ由来のRONSの体内へ移送を明らかにする。 実験では5週齢のヌードマウス(BALB/c-nu/nu)の背部に膀胱がん細胞(253JB-V)を移植し、その後2週間飼育し、モデルマウスを作製した。腫瘍の平均の大きさは約2.8 mmであった。低温大気圧プラズマは安定なプラズマを生成するために高電圧低周波数誘電体バリアヘリウムプラズマジェットを使用した。プラズマを15分間腫瘍の中心に照射し、その後Luminol試薬(5 mg/ml) 100μlをマウスに腹腔内投与し体内のROSと反応させ蛍光を測った。蛍光強度及び分布はICCDカメラが内蔵されたXENOGEN IVIS 200を使用して行った。測定結果、プラズマ照射後のマウスの体内でLuminol酸化による蛍光が観察された。これらの結果からプラズマによって生成されたRONSの生体へ移送が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の実験進行状況は、プラズマ発生装置の適性条件の微調整に時間がかかり、動物実験の進行がやや遅れ気味である。今年度は調整済のプラズマ照射装置を用いて、精力的に動物実験が実施可能な状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の実験の遅れを、今年度は精力的に実施する。方策としては、共同研究者との密な連携および詳細なデータ検討を実施していく。そのほかには、アドバイザーからの適切な助言を求めることにより、より適切かつ迅速な実験を進行する事が可能である。
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Causes of Carryover |
必要な実験の進行の遅れにより、今年度の購入すべき動物や試薬の購入が遅れているため。次年度は適切な実験を進めるにあたり、必要な動物や試薬の購入に充てる予定である。
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