2018 Fiscal Year Research-status Report
膀胱癌に対するプラズマを用いた新規膀胱温存療法の開発
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17K16798
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福原 秀雄 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (20527600)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / プラズマ医療 / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
低温大気圧プラズマを培養液(DMEM)に照射して、培養液中に発生したラジカルによる間接的な相互作用である抗腫瘍効果に着目し、研究を進めてきた。 培養液(DMEM)に低温大気圧プラズマを照射すると種々の化学反応による活性型ラジカルが培養液中に発生する事を突き止めた。IVIS Spectrum+Luminol試薬を用いた発生する活性酸素種の測定では、プラズマの照射依存性に活性酸素種の増加を認めた。 このDMEM中に発生した活性酸素種が、ヒト膀胱癌細胞に対して細胞内シグナル伝達経路の活性化を誘導して、アポトーシスを引き起していることを突き止めた。 さらに細胞周期に着目した研究においてはT24細胞においてG1 arrestが誘導され、細胞周期を停止させる作用も見出した。 このようにアポトーシス誘導する抗腫瘍効果を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物モデルの実験系確立が難しく、予定より進行が遅れている。今後はヌードマウスに異所移植した膀胱癌腫瘍をプラズマ照射した培養液中に浸透させる実験を検討中である。効率的にマウスに移植した腫瘍をプラズマ照射した培養液中に浸す装置の開発や改良を実施中である。
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Strategy for Future Research Activity |
さらにこれまでの予備実験で、低温大気圧プラズマを直接照射した部位に活性酸素が発生し、強力な治療効果を有する兆候を観察した。これまではプラズマによる間接的な作用メカニズムについて解析を実施してきたが、今後はこの詳細なメカニズムを解析する予定である
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Causes of Carryover |
これまでの予備実験で、低温大気圧プラズマを直接照射した部位に活性酸素が発生し、強力な治療効果を有する兆候を観察した。これまではプラズマによる間接的な作用メカニズムについて解析を実施してきたが、今後はこの詳細なメカニズムを解析する予定である。
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