2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of intracellular myo-inositol synthesis by ISYNA1 as a mechanism of renal cell carcinoma suppression
Project/Area Number |
17K16803
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
胡口 智之 福島県立医科大学, 医学部, 病院助手 (40791950)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 腎癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト腎癌細胞株786-O、OSRC2、TUHR3TKB、TUHR4TKB、ACHNに対してアドリアマイシン処理による細胞傷害時のISYNA1 mRNA発現について定量的PCR法を用いて評価を行った。各ヒト腎癌細胞株にアドリアマイシン処理を行うと、陽性コントロールであるp53下流遺伝子CDKN1Aはどの細胞株においても用量依存的にmRNAの発現上昇を認めた。一方、786-O、OSRC2ではアドリアマイシンの用量依存的にISYNA1 mRNA発現の低下がみられ、TUHR3TKB、TUHR4TKB、ACHNではISYNA1 mRNA発現に変化はみられなかった。 ISYNA1発現を安定して変化させる目的でTet-Onシステムを用いた発現プラスミドの作成を試みた。multi-cloning siteの該当する切断部位を添加したISYNA1遺伝子のcDNA作成を行った。Tet-One inducible expression systemを利用したプラスミドに作成したcDNA産物をライゲーションし、コンピテントセルへ遺伝子導入後に抗生剤選択培地にてコロニーの選択を行った。大量液体培養後に、プラスミド濃縮目的にゲルから抽出、エタノール沈殿、イソプロパノール沈殿、フェノール・クロロホルム沈殿など各種手技を行うも十分量のプラスミドは得られなかった。コンピテントセルの遺伝子導入、液体培養条件、プラスミド抽出の影響を考慮し、遺伝子組込後のプラスミド、組込前のプラスミドで条件検討、抽出実験の再検討を行うもプラスミドを十分得ることはできなかった。そのため、遺伝子発現変化用のプラスミドではなく、定常発現用のプラスミドとしてpCAGGS vectorを選択し、細胞実験用の発現プラスミドを得た。安定細胞株選択用の細胞抗生剤が異なるため、現在細胞株での条件検討を進めている。
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