2017 Fiscal Year Research-status Report
子宮内膜症への網羅的TCRレパートリー解析の導入;新規子宮内膜症治療戦略に向けて
Project/Area Number |
17K16824
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 善 東北大学, 大学病院, 助手 (40722567)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 子宮内膜症 / T細胞レセプターレパートリー解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当初平成28年度中に東北大学病院倫理委員会より承認を得て、平成29年度初めより研究参加者のリクルートを開始する予定であったが、都合により、平成29年7月に倫理委員会の承認を得ることとなった。同時に倫理委員会での指摘により研究体制の再調整を行った。実際の研究参加者のリクルートは8月より開始され、検体採集は平成30年1月から開始した。平成30年2月までにすでに10名から研究参加の同意を取得した。 当初の研究計画で研究サンプル候補として挙げた月経血については、研究協力者より同意を得られない、また同意を得たとしても十分なサンプル量を収集できないということから、参加同意された全ての方において月経血を収集することが不可能であった。研究同意された10症例中7症例については平成30年3月前半までにサンプリングを開始している。その7症例全てについて末梢血(単核球に分離した状態)、腹水、正所子宮内膜がサンプリングされた。さらに7症例中4症例において子宮内膜症を有しており、内膜症病変も同時にサンプリングされた。すべての症例について病歴(基礎特性や子宮内膜症の所見など)のデータを収集した。研究開始時期の遅延による影響によって初年度はリクルート期間が短くなったが、その期間に対して順調に症例数を蓄積できている。全体の研究機関において、目標とするサンプリング数の確保は可能と判断している。 TCRレパートリー解析について、初年度の中には数症例を解析に回す予定であったが、検体収集を開始した時期の遅延から、2年目に当たる平成30年度の序盤に行う予定とした。その結果を基に平成30年度中に、サンプルの選定および検討を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理委員会の承認は、研究申請時当初には平成28年度中の取得を予定していたが、倫理委員会との調整に伴い、平成29年7月まで遅延した。それに伴い、研究参加へのリクルートは8月から開始となった。実際の研究検体のサンプリングは、平成30年1月からの開始となった。そのため、サンプリング数は当初の初年度予定数の約1/3程度となった。また、計画していた数例の検体を用いた試験的TCRレパートリー解析は初年度中には施行しなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度の経験から、月経血以外の検体の収集はスムーズに行えることが分かり、3年の研究期間において、目標とする症例数に到達できると見込んでいる。初年度終盤に施行予定であったTCRレパートリーの試験的な解析については、平成30年度序盤に施行し、その内容について検討することにより、本解析を平成30年度中から開始する予定である。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額は今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。 平成30年度請求額と合わせ平成30年度の研究遂行に使用する予定である。
|