2018 Fiscal Year Annual Research Report
Metabolomic analysis for discovering new therapeutic target of ovarian cancer cells treated with paclitaxel
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17K16826
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
清野 学 山形大学, 医学部, 助教 (40594320)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / パクリタキセル / アスパラギン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌のパクリタキセル長期暴露細胞のメタボローム解析結果から、親株のA2780細胞よりもパクリタキセル長期暴露細胞(A-PM3細胞)のほうがアスパラギン・アスパラギン酸濃度が高いことが分かった。そこで、アスパラギン合成酵素の発現が両者で異なるか、ウェスタンブロットで確認したが、残念ながら両者に差異を認めなかった。A-PM3は低濃度のパクリタキセルに長期暴露したものの、薬剤耐性を獲得していなかった。そのため、薬剤耐性細胞での差を検討するため、A2780細胞に低濃度パクリタキセル暴露を再度開始し、パクリタキセル濃度を徐々に上げ、薬剤耐性細胞の樹立を試みている。 それと並行して、我々の研究室では子宮体部漿液性癌の研究を行っている。子宮体部漿液性癌は薬剤耐性を示すことが知られており、特に卵巣漿液性癌と似たプロファイルを持つことが明らかになっている。しかし薬剤耐性メカニズムについては不明瞭な部分が多い。他癌腫では、薬剤耐性を示す原因としてグルタチオンの関与が言われているが、我々はグルタチオン濃度を低下させることで、漿液性癌の薬剤耐性が減弱することを明らかにした。現在卵巣癌に関するパクリタキセル耐性株を樹立中だが、今後子宮体部漿液性癌の薬剤耐性とアスパラギン・アスパラギン酸濃度が関与するかについて、比較的予後良好といわれる類内膜癌と比較していく予定である。またメタボローム解析で差があったTCAサイクルの経路についても検討を行っていきたいと考えている。
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Research Products
(1 results)