2018 Fiscal Year Research-status Report
漿液性卵巣がんの早期再発バイオマーカーとなるDNAメチル化遺伝子の同定
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17K16861
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
間瀬 聖子 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (30793608)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 卵巣がん / 再発 / DNAメチル化 / ZNF671 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣がんは高率に再発し、中でも早期再発は非常に予後不良である。しかし、どのような症例が早期再発をきたすのか、まだ不明である。再発に関与する遺伝子が判明すれば、再発への新たな治療の手がかりとなる可能性があり、個別化治療の一歩となる。 われわれはこれまでの研究で、漿液性卵巣がんの早期再発バイオマーカーとなるDNAメチルか遺伝子として、公共データベースを用いて解析を行い、ZNF671を同定した。計85例の自施設症例の卵巣がん検体でZNF671のDNAメチルかを測定したところ、早期再発群で優位に高メチルかであることを得た。また、ZNF671高メチル化群では有意に予後不良であった。早期再発の予測に対するZNF671のメチル化の感度は84%であった。多変量解析において、ZNF671のメチル化の状態は残存腫瘍のサイズよりも有意に再発への関与が大きかった。 卵巣がん細胞株におけるZNF671ノックダウン実験では、細胞増殖能、浸潤能、遊走能が有意に増加することを見いだした。特に浸潤能および遊走能への影響は大きく、再発に関与する遺伝子として機能していることを裏付ける結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記内容を論文発表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
ZNF671のさらなる機能解析のため、過剰発現ベクターを作成する。 マウスを用いてin vivoでの表現型を解析する。
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Causes of Carryover |
当該年度は論文作成時間が多く、実験の物品費用が多くならなかったため。
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