2019 Fiscal Year Annual Research Report
To Identify the ligands of estrogen related receptor aiming new hormonal therapy for uterine endometrial cancer
Project/Area Number |
17K16862
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
松島 洋 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30785548)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 子宮体癌 / ERR / XCT790 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、オーファン受容体であるERRのリガンドを同定/作成し、ERRの系を介した分子機序を解明し、新規内分泌治療戦略を確立することである。 平成29年度は,子宮体癌細胞株(HEC1A)と既知のERRのinverse agonistであるXCT790が、ERR抑制を介した抗腫瘍効果を示すこと、およびその機序について主にin vitroで解明した。またin vivoでも腫瘍の成長抑制効果を確認した。 平成30年度は、前年度に得られた結果であるXCT790のin vivoでの腫瘍成長抑制効果について、その分子機構の解明をHEC1A細胞株を用いて行なった。その結果として、TUNEL assayでアポトーシス促進が関与すること、CD31を用いたangiogenesis assayで血管新生抑制が関与することを示した。これらの結果は平成29年度の結果も含め、XCT790の子宮体癌に対するERRを介した抗腫瘍効果として報告した(Cell Oncol. 2019, Kokabu, Matsushima et al.)。また、ERRを介した系の分子機序の解明のため、siRNAを用いてERRaをノックダウンしたHEC1A細胞株について、マイクロアレイを施行した。 平成31年度は、マイクロアレイによる網羅的解析から得られた結果を参考に、ヒートショックプロテインや糖代謝に関わる遺伝子について、その遺伝子のノックダウンおよび強発現が各種子宮体癌細胞株に与える影響について、siRNAやERRのinverse agonistであるXCT90 を用いて検討しているが、現時点で有意な結果は得られていない。また、CRISPER/Cas9システムによる実験を並行して行っているが、予備実験の段階で留まっている。
|