2018 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of sublingual immunotherapy by activating invariant NKT cells
| Project/Area Number |
17K16891
|
|---|
| Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
|---|
Principal Investigator |
櫻井 利興 千葉県がんセンター(研究所), 頭頸科, 医長 (10791999)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | アレルギー性鼻炎 / 舌下免疫療法 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
アレルギー性鼻炎に対する根本療法として口腔粘膜を介してアレルゲンを投与する舌下免疫療法が普及しつつあるが、治療に数年を要し、効果予測が難しい点や治療を行っても症状改善が得られない場合があるなど課題が残されている。
本研究ではこの抗原特異的免疫療法の効果をより速やかに発現させることを目的として、アレルゲン投与と同時に局所のInvariant NKT（iNKT）細胞の賦活化を行った。iNKT細胞は糖脂質であるα-Galactosylceramide（α-GalCer）をリガンドとして活性化し、短時間で種々のサイトカインを産生させて免疫調節を行うことが知られている。このα-GalCerを内包したLiposome（リン脂質の層が重なって構成されており、粘膜への浸透や生体分解能に優れているナノサイズのカプセル）をアレルゲン（OVA）とともにアレルギー性鼻炎モデルマウス（OVAで感作され、鼻炎を発症しているマウス）の口腔底に投与してその免疫応答を評価した。その結果、α-GalCerを内包したLiposomeと抗原の混合液をを舌下投与された群では頸部リンパ節中におけるMemory CD4陽性T細胞からのIL-4, 5, 13の産生低下が示され、抗原の点鼻チャレンジによって誘導される鼻炎症状（くしゃみ回数、鼻かき回数）や血清OVA特異的IgE値は非チャレンジ群と同程度まで抑制された。一方で、α-GalCerを内包したLiposomeのみを舌下投与した群には上記のようなアレルギー症状の抑制効果は見られず、抗原のみを舌下投与した群ではサイトカイン産生の低下のみが見られた。以上から本検討の結果は抗原特異的な応答と考えられ、α-GalCerによるiNKT細胞免疫系の賦活化は、抗原舌下投与による鼻炎症状抑制効果の発現を促進していると考えられた。
|
Research Products
(1 results)
