2019 Fiscal Year Annual Research Report
Intratumor heterogeneity of head and neck cancer
Project/Area Number |
17K16923
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内 龍太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (80780840)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ゲノム進化 / 頭頸部癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍内不均一性は癌の難治性に寄与していると考えられている。本研究では解明の進んでいない頭頚部癌について、ゲノム・エピゲノム・トランスクリプトームレベルそれぞれの腫瘍内不均一性を明らかにすること及び、その解析結果から頭頚部癌のクローン進化の一端を明らかにすることを目的とした。前癌病変や良性腫瘍からの遺伝的進化についても明らかにすべく、舌癌のみでなく良性乳頭腫由来の鼻腔癌も新たに対象とした。パラフィン包埋サンプルからレーザーマイクロダイセクション法を用いて前癌病変および、癌部の組織を分離しDNA抽出を行った。得られたDNAを用いて408遺伝子の全Exonを対象としたターゲットシークエンスを行った。パラフィン包埋サンプルからはシークエンスエラーと思われるような全サンプルに共通するようなdeletionも多数見られた。前癌病変・良性腫瘍においても、癌病変Tと同様にTP53といった癌発生に寄与する遺伝子の変異をを認めた。癌部と前癌病変・良性腫瘍との比較において、遺伝子変異の数は大きな違いはなく、前癌病変においても遺伝的不安定性、変異の蓄積があることが示唆された。また癌部で特異的な遺伝子変異は認めず、前癌病変からの頭頸部癌の癌化にはゲノムのみならずエピゲノムの関与が大きいことが示唆された。
|