2017 Fiscal Year Research-status Report
Developing faster visual field measurement with Bayes methods
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17K16959
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 博史 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80635748)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緑内障 / 視野検査 / Bayes統計 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在視野測定高速化アルゴリズムの元となる、variational Bayes linear regression modelは、Beeline社よりHFAfilesのプラグインとして商品化された。また、日本8施設のデータよりなるThe Japanese Archive of Multicentral Databases in Glaucoma(JAMDIG)、およびアメリカのDiagnostic Innovations in Glaucoma Study (DIGS)の2つの外部データを用いた予測誤差の検証も終了し、論文として掲載された。これにより、東京大学のデータで訓練されたモデルが、外部データに対しても同等の予測精度であることが示された。つまり、緑内障病型、人種等、背景の異なるデータでも同様の予測精度を持つことが示されたわけであり、モデルが十分に汎化された状態で訓練されたことが分かった。 これにより、variational Bayes linear regression model を元に開発した視野測定アルゴリズムも、日本に限らず、緑内障の背景因子の異なる海外でも問題なく動作する一つの確証が得られたと考えている。 視野検査の測定アルゴリズム開発であるが、現在KOWAとの共同研究を行っており、シミュレーションにてどの程度の高速化が見込めるかを検証中である。現在のところ、Humphrey Field Analyser (HFA)のSITA Standardとほぼ同等の再現性、および検査時間を見込める結果となっている。このデータは現在未発表ではあるが、Imaging and Perimetry Societyにて発表する予定である。また、今年度中にそのアルゴリズムを視野検査機器に実際に組み込み、緑内障患者に実際に検査をし、既存のアルゴリズムとの整合性、検査時間等々を検証する予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
元となるアルゴリズムに対し、外部データを用いて再度予測誤差を検証することで、variational Bayes linear regression モデルが十分に汎化された状態で訓練されていたことを確認した。したがって、variational Bayes linear regression modelを用いて未知の患者に対して適用した場合でもうまく予測できることの傍証が得られた。 また、今年度中に視野測定アルゴリズムを実際の患者に対して測定する予定が立っているため、これも当初の予定通りの進行である。 以上より、特に当初の予定から外れることなく現在進捗しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは新アルゴリズムのシミュレーションの結果をもとに論文作成を行い投稿する。 今年度いっぱいで開発した視野測定アルゴリズムを緑内障患者に対して適用し、視野測定を行う。現在視野検査機器の大半のシェアをHumphrey Field Analyser (HFA)が占めているが、この検査機器との比較(測定感度の同等性、検査時間、再現性の比較)等々を行う予定である。以上の結果をもとに再度測定結果を検証し、不具合があれば修正を行う。 来年度は緑内障患者の実測データをもとに論文作成をおこない、さらに来年度の終わりまでに製品化までのめどをつける予定である。
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Causes of Carryover |
行列演算用のグラフィックカード購入のみでまずはディープラーニングを使用したモデルの評価を行った。これは今後のモデルの拡張を見据えたものである。 variational Bayes linear regression modelの計算についてはCPUで行うことになるが、現状計算に速度については次世代CPUモデルまで待ってから購入したほうがよいと判断したため、今年度の繰り越し金が発生した。
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Research Products
(9 results)