2018 Fiscal Year Annual Research Report
眼輪筋形成のマイボーム腺と瞼板の発達への関与の研究
Project/Area Number |
17K16980
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
溝口 晋 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (10624158)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 眼瞼形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
ホメオボックス転写因子であるSix遺伝子ファミリーは種々の臓器の発生過程で細胞挙動を制御する。その中でSix1およびSix4遺伝子は横紋筋器官形成において重要な役割を担っている。眼輪筋形成が眼瞼形成に必要である可能性があるため、眼輪筋形成が眼瞼と眼瞼内部構造の器官形成に及ぼす影響についてSix1とSix4遺伝子のダブルノックアウトマウスを用いて野生型マウスと比較検討をした。 胎生15.5日、胎生16.5日、胎生17.5日において眼瞼の組織切片を作成し、各種免疫染色を行い、組織学的、免疫組織化学的に評価した。また、ホールマウント標本を作成し、各種免疫染色で組織学的、免疫組織化学的に評価した。結果として胎生16.5日以降において、Six1/Six4ダブルノックアウトマウスでは眼瞼形成は著しく障害された。組織学的および免疫組織化学的観察では、Six1/Six4ダブルノックアウトマウスでは眼輪筋は確認できず、マイボーム腺も形成されなかった。ホールマウント標本による組織学的および免疫組織化学的観察では、胎生16.5日以降において野生型マウスと比較してSix1/Six4ダブルノックアウトマウスでは眼輪筋形成がなされていないことがよく観察された。 発生過程において、Six1およびSix4が欠損することにより眼輪筋は形成されず、それに伴い眼瞼および眼瞼内部組織も形成されないことが確認された。 これらのことより眼輪筋形成が眼瞼形成に関与する可能性が示唆された。
|