2017 Fiscal Year Research-status Report
アミノ酸による小腸腸管マクロファージからのIL-10産生制御メカニズムの解明
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17K17005
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
越智 崇徳 順天堂大学, 医学部, 助教 (70794147)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小腸 / マクロファージ / IL-10 / NSAID / アミノ酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
小腸のマクロファージの小腸炎における制御性機能を検討した。非ステロイド性抗炎症薬 (Non-steroidal anti-inflammatory drug; NSAID) を用いて、マウス小腸炎を誘導し、小腸マクロファージの役割を解析した。マウスにNSAIDを経皮的に投与した群では、コントロール群と比べて、優位な体重減少および小腸粘膜の透過性亢進が認められた。さらに、フローサイトメトリーを用いた解析から、NSAID小腸炎モデルでは、小腸のマクロファージからのIL-10 (抑制性サイトカイン) 産生が上皮修復に重要な役割を果たしていることが分かった。現在、このモデルを用いて、アミノ酸による小腸マクロファージの制御と上皮修復の関連を検討中である。 さらに、小腸マクロファージの機能制御に関わるアミノ酸を探索するために、骨髄由来マクロファージ (Bone marrow-derived macrophage; BMDM) を用いた実験の実験条件を検討している。BMDMを、アミノ酸含有液体培地/アミノ酸非含有液体培地/ある特定のアミノ酸を配合した液体培地でそれぞれ培養し、IL-10産生量を測定する。BMDMを培養するにあたり、L-cell conditioned mediumを調合した液体培地を準備した。マウスの両側大腿骨および脛骨から骨髄を採取し、採取した骨髄を上記液体培地で、37℃、5%CO2で1週間インキュベートする。今後このモデルを用いて培地中のアミノ酸含量を変化させ、IL-10を制御するアミノ酸の同定を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NSAID小腸炎モデルを確立し、小腸マクロファージの機能解析は比較的順調に進んでいる。しかしながら、BMDMを用いた実験の実験条件が確立しておらず、IL-10を制御するアミノ酸分画の同定実験には至っていない。今後、液体培地や実験条件の再調整が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
NSAID小腸炎モデルを用いて、アミノ酸による小腸マクロファージの制御と上皮修復の関連ついて引き続き実験を進める。 一方、小腸マクロファージの機能制御に関わるアミノ酸探索については、BMDMの実験条件が確立次第、アミノ酸分画の同定実験に移行する。もしBMDMの実験条件が確立できなかった場合には、研究計画の変更を検討する。マウスにアミノ酸含有食/アミノ酸非含有食/ある特定のアミノ酸を配合した食事を2週間程度与えた後に、小腸を採取し、小腸粘膜固有層中のマクロファージ数、粘膜/筋層の萎縮の有無、腸内細菌叢の変化を評価し、小腸の環境維持に寄与する特定のアミノ酸を同定する。
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Causes of Carryover |
本年度に施行予定であった、BMDMを用いたIL-10制御に寄与するアミノ酸分画同定実験を次年度施行予定としたため、そのための備品購入を先送りとした。次年度も、研究計画書に沿って使用する予定である。
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