2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new treatment for intractable inflammatory bowel disease using exosome derived from DFAT
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17K17007
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
川島 弘之 日本大学, 医学部, 助手 (60645703)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | DFAT / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から引き続き、脱分化脂肪細胞(dedifferentiated fat cell, DFAT)より抽出した エクソソームのヒトTリンパ球に及ぼす影響を確認した。 本年度はヒトTリンパ球のうち、制御性T細胞への分化能に対する効果について、DFATおよびASC、さらにそれぞれから由来するエクソソームにおいて検討した。DFAT由来のエクソソーム、ASC由来のエクソソームからRNAを抽出し、miRNAの発現解析をリアルタイムRT-PCR法を用いて行った結果、T細胞の増殖制御に係わるmiRNA(miRNA-20a-5p、miRNA-17-5p)、ナイーブT細胞から制御性T細胞への分化制御に係わるmiRNA(miRNA-26a-5p、miRNA-100-5p)、Th17細胞への分化を制御に係わるmiRNA(miRNA-20b-5p)の発現が確認された。 エクソソームのヒトT細胞への取り込み能を検討した結果、DFAT由来のエクソソーム、ASC由来のエクソソームは共にヒトCD4陽性T細胞に効率良く取り込まれることが確認された。 DFATとASC、DFAT由来のエクソソームとASC由来のエクソソームのヒトT細胞の増殖と分化への影響に関して、ヒトTリンパ球増殖に対する影響を検討した結果、DFAT及びASC またDFAT-Exo及びASC-Exoは、用量依存性にT細胞の増殖を抑制した。ヒトT細胞のサブセット分化に対する影響を検討した結果、DFAT及びASC またDFAT由来のエクソソーム及びASC由来のエクソソームは、用量依存性に制御性T細胞(CD25+FoxP3+細胞)への分化を促進し、Th17細胞(CD25+IL17A+細胞)への分化を抑制することが確認された。
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