2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K17034
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
積山 真也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90795444)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 鼻弁狭窄 / CT / 3Dカメラ / 鼻腔容積 / 鼻閉 |
Outline of Annual Research Achievements |
H29年度は、本研究の背景と研究内容を形成外科と耳鼻咽喉科の学会で発表した。 H29.04.11 日本形成外科学会(大阪)及びH29.05.18 耳鼻咽喉科学会(広島)で本研究開始をするに向けての背景を発表した。耳鼻科で鼻中隔湾曲症を手術した患者の再手術の原因は鼻弁狭窄の修正が半分以上の割合を占めていたこと、この鼻弁狭窄は正確な評価法がないこと、概念を知る医師が少ないこと、耳鼻科の手術で修正することは困難なこと訴えた。 鼻弁狭窄を安静時と強制吸気時の鼻腔容積の変化量として捉え、鼻閉を主訴に受診した患者のうちCottle testで鼻閉の改善が得られた患者を対象とし、CT検査と画像分析ソフトウェアを利用して鼻腔容積の変化量を測定した。また、同時に3Dカメラでの外鼻容積の変化量を計測し、鼻腔容積の変化量と相関があるかを評価した。この本研究の核を担う研究を開始したという内容をH29.11.16 日本頭蓋顎顔面外科学会(福岡)で発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Ⅰ年間で症例は10例集まり、撮影のタイミングの合わなかった2例を除く8例で鼻腔容積の変化量を計測し、平均値は3.45mlだった。さらにそのうち2例で術後の評価も終え、その変化量は0.03mlと0.12mlであり、症例数を重ねることで鼻弁狭窄のカットオフ値を決定することが可能であると考えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本評価法の問題点として、撮影のタイミングが難しいこと、被曝線量は頭部CTの診断参考レベルの約10分の1に下げた撮影プロトコルを使用しているがそれでも被曝の問題が残ること、計測の際のマニュアル操作の作業時間が挙げられる。最終的には、より簡便で非侵襲的な検査法に移行することが目的であり、3Dカメラを利用して外鼻の体積の変化量と鼻腔の容積の変化量とに相関があることを同時に調査中であり、後には3Dカメラでの鼻弁狭窄のルールアウトを行う予定である。
|
Causes of Carryover |
次年度(H30)の交付金額が少なく、旅費やシステム周辺機器で自費で15万円程度出費することで次年度へと繰越を考えた。
|