2020 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism and treatment of severe sepsis
Project/Area Number |
17K17043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
比留間 孝広 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40572277)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 敗血症 / 免疫抑制 / 腸管虚血再還流 / 腹膜炎 / 肺炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
今までCLP(盲腸結紮穿刺)による腹膜炎後の緑膿菌肺炎をおこすtwo hit model、それに免疫賦活としてIFNβ(インターフェロンβ)をしようすることで、死亡率やその免疫学的動態がどうなるかを研究をおこなってきた。第2のモデルとして、マウスの腸管虚血再灌流モデルを作成し、その後の緑膿菌肺炎を起こす新たなtwo hit modelの作成を目指した。そのためにマウスにおいて腸管虚血再灌流(IIRI:intestinal ischemic reperfusion injury)モデルの確立としては、重症度が軽症~中等度になるようにクランプ時間を設定した。 60分ではマウスの重症度は高く、それ自体の刺激で死亡する確率が高く、30分での虚血再還流モデルを軽症-中等症モデルとして使用することとし、その臓器障害の評価を行った。虚血時間30分、再還流後6時間後のBUNはshamの2.23倍、GPTはshamの6.3倍、GOTはshamの4.7倍と臓器障害を認めた。また再還流後24時間での肺のH-E染色では好中球の集簇及び肺胞内に滲出液を認めた。これらより虚血再還流障害に伴い、肺、肝、腎に少なくとも臓器障害を引き起こすモデルであることを確認した。 その後の肺炎に伴う重症度の確認、及び各臓器障害のさらなら悪化などを検討予定としていたが、実験スケジュールの遅れに伴い、本研究の期間内ではその結果を得ることをできなかった。今後もここまでの研究結果を踏まえて、引き続きtwo hitにおける影響、第1刺激である腹膜炎もしくは虚血再還流による第2刺激に与える影響を検討していく予定である。
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