2017 Fiscal Year Research-status Report
急性病態における血液凝固線溶動態の解明と治療戦略の構築
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17K17054
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松本 紘典 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (70772531)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 凝固線溶動態 / 血管内皮細胞障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は急性病態(外傷、敗血症、その他)における血液凝固線溶動態の解明とその動態に応じた治療戦略の構築を目的としている。①外傷に関しては100例を目標に症例集積を目標としている。これまでの進めてきた39例での解析で、凝固線溶動態に関して国内及び国際学会で発表し、英文紙に論文も受理された。新たに研究項目を追加し、現在15例集積の段階で外傷におけるsyndecan-1の動態を中間解析している所である。その他の血管内皮細胞障害のマーカーと凝固線溶系マーカーの関連を症例を集積し、調査していく予定である。②敗血症に関しては、リコンビナントアンチトロンビン製剤の凝固線溶動態における効果について症例を集積している。10例使用した段階で、良好な抗凝固効果が見られたため、国内学会に報告した。現在、リコンビナントトロンボモジュリン製剤との併用での効果の違いについて、検討を行っている。今後も症例の集積・解析を続けていく。③熱中症の凝固線溶動態に関して、国内学会で発表し、現在英文紙に投稿中である。④外科周術期の凝固線溶動態についても検討を行い、抗凝固療法使用しない大腸手術症例70例を集積し、国内及び国際学会で発表することとなった。英文紙への投稿準備中で、今後血栓予防の抗凝固療法使用群の症例を集積し、比較検討していく予定である。⑤その他、急性病態における凝固線溶動態と血管内皮細胞障害の評価を進める予定で、マムシ咬傷や脳卒中などの症例を集積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外傷症例において、適格症例の当院への搬入数が減少しており、症例集積が予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
外傷症例での症例数集積が遅れているが、中間解析の時点では、想定している結果が出ている。適格基準の見直しを行いつつ、症例集積を続けていく。外傷以外での急性病態における評価を今後も行っていく。
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Causes of Carryover |
研究費の使用用途の多くが、症例を集積後の検体解析に必要な物品の購入とその結果報告のためのものであり、現在症例集積、中間解析段階のため、次年度に多くの金額を繰越す形となった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Decreased antithrombin activity in the early phase of trauma is strongly associated with extravascular leakage, but not with antithrombin consumption: a prospective observational study2018
Author(s)
Hironori Matsumoto, M.D.; Jun Takeba, M.D., Ph.D.; Kensuke Umakoshi, M.D.; Satoshi Kikuchi, M.D., Ph.D.; Muneaki Ohshita, M.D.; Suguru Annen, M.D.; Naoki Moriyama, M.D.; Yuki Nakabayashi, M.D.; Norio Sato, M.D., Ph.D.; Mayuki Aibiki, M.D., Ph.D.
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Journal Title
Thrombosis Journal
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access
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