2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of pediatric disaster triage scoring tool in Mss-casualty incident
Project/Area Number |
17K17064
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
問田 千晶 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30632632)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 災害 / 緊急度判定 / 小児 / 多数傷病者 / スコアリングツール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は, 大規模災害時に小児多数傷病者の治療および搬送の順位を決定するための緊急度判定スコアリングツールを開発することを目的に実施した。 初年度, 2014-2016年に横浜市立大学附属市民総合医療センター高度救命救急センターへ搬入した16歳未満の小児を対象とした後方視的研究を実施し, 新基準(PPATS; Pediatric Physiological and Anatomical Triage Score)を策定した. PPATSは,生理学的徴候(呼吸数,脈拍数,収縮期血圧,意識レベル), 解剖学的異常所見の有無, 医療的介入の有無に関する6項目について1-4点で評価し,その合計点に基づき緊急度を判定する基準とした. 次年度, 2014-2016年に日本外傷データバンクに登録された小児重症外傷患者および小児熱傷患者を対象とした後方視的研究を実施し, PPATSの有用性を検証した.その結果, 既存の基準と比べてPPATSの精度は高く, PPATS合計点と緊急度・重症度に正の相関関係があることを示した. PPATS基準は, 本邦の小児多数傷病者に適用することができ, かつスコアリンクにより客観的に評価できる指標であることが立証することができた. 最終年度には,「小児緊急度判定スコアリングツール」として,PPATS算定式を組み込んだアプリケーションソフトウェアを開発することができた. 今後,本研究で新たに開発した「小児緊急度判定スコアリングツール」の実用性および汎用性を検証するとともに, 国内の既存のシステムと情報の連結を図ることで国内外への普及を目指す.
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Research Products
(4 results)