2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of transcription regulation of Sox9 in salivary gland development
Project/Area Number |
17K17088
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
田中 準一 昭和大学, 歯学部, 助教 (40710166)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 唾液腺 / Sox9 / 転写因子 / ChIP-seq |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究では唾液腺初期発生におけるSox9を介した転写ネットワークを解明する目的で、胎生期唾液腺においてSox9に対するクロマチン免疫沈降シーケンス(ChIP-seq)を行い、RNA-seqによる遺伝子発現プロファイルと比較検討することにより、Sox9の唾液腺特異的な結合領域を同定することで唾液腺初期発生を制御する遺伝子群の解明を目指した。 胎生13日マウス顎下腺を実体顕微鏡下で外科的に採取し酵素処理による細胞分散後に、Sox9によるChIP-seqを用いてSox9結合領域についてゲノムワイドな解析を行った。胎生期唾液腺におけるSox9結合領域にはSox dimer motifが有意に濃縮されており、検出されたピークの約40%にSox dimer motifが存在した。この結果より唾液腺発生期におけるSox9の直接的な結合領域が同定された。次にpeak近傍の遺伝子群についてGO解析を行うと腺組織の発生に関わるtermが多く抽出され、唾液腺発生期においてSox9は下流の遺伝子制御により唾液腺組織形成に関わる可能性が示された。また近傍遺伝子群について膵臓発生期におけるSox9 ChIP-seqの結果との類似性について検討すると、唾液腺で検出された約1400の遺伝子のうち約1100の遺伝子は膵臓発生期においては検出されておらず、Sox9の組織特異的な機能が示唆された。 胎生期唾液腺のRNA-seqの結果より唾液腺原基の上皮部分において発現上昇を認めた遺伝子であり、Sox9の結合領域が近傍に存在する遺伝子としては、ETV5などが挙げられ、これまで唾液腺発生に関与していると報告されている遺伝子がSox9の下流遺伝子である可能性が明らかとなった。
|
-
[Journal Article] Cdc42 regulates cranial suture morphogenesis and ossification2019
Author(s)
Aizawa Ryo、Yamada Atsushi、Seki Tatsuaki、Tanaka Junichi、Nagahama Ryo、Ikehata Mikiko、Kato Tadashi、Sakashita Akiko、Ogata Hiroaki、Chikazu Daichi、Maki Koutaro、Mishima Kenji、Yamamoto Matsuo、Kamijo Ryutaro
-
Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 512
Pages: 145~149
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-