2017 Fiscal Year Research-status Report
軟骨疾患に対する活性イオウ種による新規治療法の開発基盤の確立
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17K17097
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
星野 真理江 昭和大学, 歯学部, 助教 (10756464)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 軟骨細胞 / 活性イオウ分子種 |
Outline of Annual Research Achievements |
活性イオウ分子種の前駆体であるNaHSによるマウス初代培養軟骨細胞の増殖および器官培養マウス胎児脛骨の伸長をすでに観察している。活性イオウ分子種と反応する親電子シグナル分子である8-ニトロ-cGMPの軟骨細胞増殖および器官培養脛骨の伸長に対する影響を観察したところ、いずれも8-ニトロ-cGMPによって促進された。したがって、活性イオウ分子種と8-ニトロ-cGMPになんらかの相互作用が示唆される。一方、NaHSは、軟骨細胞の増殖と成長板軟骨増殖軟骨細胞層の伸長を促進する一方、軟骨細胞分化マーカーの発現に顕著な影響を及ぼさなかった。このことから活性イオウ分子種は軟骨細胞の分化に影響せず、増殖を促進すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
活性イオウ分子種前駆体であるNaHSや合成活性イオウ分子種の軟骨細胞分化・増殖に対する影響を調べ、分化に影響せず増殖のみを促進することが明らかになったことは、大きな進展である。
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Strategy for Future Research Activity |
最近、活性イオウ分子種の合成酵素としてCARSが同定された。そこで、CARS遺伝子をノックダウンした軟骨細胞の増植・分化を観察する。さらに、CARS2をノックダウンした軟骨細胞を炎症性サイトカインで刺激し、軟骨基質の合成や細胞死を評価する。これにより、内因性の活性イオウ分子種の軟骨細胞分化・増殖における機能を明らかにする。
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Research Products
(4 results)