2019 Fiscal Year Research-status Report
光干渉断層画像診断法を用いた初期う蝕に対する再石灰化誘導とその臨床技法の確立
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17K17122
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 礼奈 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (40613609)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | イオン徐放能 / レジンセメント |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 歯質への前処理が不要なセルフアドヒーシブレジンセメントが、その簡便さから臨床の場において広く使用されるようになっている。これまでの研究から、レジンコーティング法は歯髄保護だけでなく、レジンセメントの象牙質に対する接着強さや内部適合性を向上させることが知られている。そこで、セルフアドヒーシブレジンセメントを用いた場合におけるレジンコーティング法がCAD/CAMレジンブロックと象牙質に対する接着強さに及ぼす影響について検討した。レジンコーティングを施すことにより、セルフアドヒーシブレジンセメントに光照射が十分に届かない条件においても象牙質とCAD/CAMレジンブロックに対する接着強さを向上させることが分かった。 2. イオン徐放能と酸緩衝能を併せ持つS-PRGフィラー含有セメントを試作し、その特性を評価した。S-PRGフィラーとフルオロアルミノシリケートガラスを混合し、0-40%のS-PRGフィラーを含有するセメント用粉材を試作した。S-PRGフィラー含有量の違いによらず、フッ素イオンリチャージ後の徐放量は同等であることが示された。S-PRGフィラー含有セメントに含まれているイオンは超純水への浸漬により溶出するがNaF溶液への浸漬により新たにフッ素イオンが吸着する。 3. 仮封材およびその除去法がレジンコーティング面に対する接着へ及ぼすについて検討を行った。あらかじめ水溶性分離材を塗布する、もしくはエアースケーラーにて歯面の清掃を行うと仮封材の影響を排除できることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
2017-2019年度の研究成果をもとに、光干渉断層画像診断法を用いた初期う蝕に対する再石灰化誘導とその臨床技法の確立に向けて進めていく。
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Causes of Carryover |
論文投稿料等に使用予定である。
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