2017 Fiscal Year Research-status Report
新規口腔乾燥症モデルを用いた保存修復材料の評価に関する研究
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17K17134
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
澁谷 和彦 岡山大学, 大学病院, 助教 (30783378)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 口腔乾燥症 / 歯科保存修復 / コンポジットレジン / グラスアイオノマーセメント / 保湿材 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、本邦は超高齢社会を迎え口腔乾燥症を有する高齢者が増加している。また、残存歯数の増加に伴い保存修復治療の需要はより高まっていくものと思われる。一方、口腔乾燥症を想定した条件での修復物の評価の報告は少ない。本研究目的は口腔乾燥症を想定した新規環境モデルの作製を行い、各種修復材料の評価を行うことである。 本研究計画の骨子は1)口腔乾燥症を想定した新規環境モデルの作製2)唾液がフッ素徐放性に及ぼす影響の評価3)新規口腔乾燥モデルが修復物の機械的性質および象牙質接着性へ及ぼす影響の評価4)各種保湿剤への修復物への影響の評価5)口腔乾燥症の患者に対する保存修復治療の提案の5つよりなる。 平成29年度は研究計画に沿い上述の新規環境モデルの作製および環境モデル内の歯科保存修復材料へ及ぼす影響の評価、検討を行った。その結果、作製した口腔乾燥症モデル内で、各種歯科保存修復材料がその性質に伴い異なる挙動を示す可能性がある事を検証することが出来た。さらに修復材料の種類により負荷対する反応時間が異なることも検証でき、各材料にあわせた環境モデルの作製が必要であることも実証された。以上の成果より患者の口腔内の環境に合わせた保存修復材料の選択が必要であることが示唆された。それらの成果は国内学会および国際学会にて発表を行い発信している。 平成30年度は研究計画に沿い前年度に作製された新規環境モデルを用いて保湿剤の修復材料への影響の検討および口腔乾燥症を有する患者への保存修復治療の提案を行っていく事とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記したように平成29年度は実施を予定していた口腔乾燥症を想定した新規環境モデルの作製、フッ素徐放性の検討、新規口腔乾燥モデルが修復物の機械的性質および象牙質接着性へ及ぼす影響の評価を実施することが出来た。その結果、修復材料の性質により環境モデル内における影響が異なることが明らかとなった。得られた結果に関しては同年中に国内学会および国際学会にて発表を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り平成30年度は試作レジンセメントを用いた修復方法の検討、各種保湿剤への修復物への影響の評価、口腔乾燥症の患者に対する保存修復治療の提案を行っていく。
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Causes of Carryover |
当初予定していた試薬量よりも少量にて研究結果を得ることができ、92474円を平成30年度の研究計画へ計上した。 平成30年度は当初検討予定であった修復材料の種類を増やし追加実験を行う事とする。
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Research Products
(5 results)