2017 Fiscal Year Research-status Report
コロジオン膜を利用した積極的再石灰化療法の開発と審美応用への展開
Project/Area Number |
17K17144
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
飯塚 純子 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 助教 (00706484)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エナメル質 / 再石灰化 / コロジオン膜 / TMR / RAMAN |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、コロジオン膜の生膜方法の検討に時間を大きく割いた。被験歯面の大きさも研究計画で立てていたものでは処理をするにあたり、やや小さいことも判明し、さまざまな試料サイズと生膜方法を検討した。さらに膜の厚さの統一性と妥当性に関してももう一考必要である。 また、対照群の製作にも着手し、コーテイングと並ぶ表面処理として炭酸ガスレーザーの照射を検討した。炭酸ガスレーザーを使用した表面処理を使用した実験を各種条件下で行い、実際に実験群の歯面処理法として導入できるところまで手技の安定を得ることができた。さらに、結果からではあるが、考察も行った。 しかしながら、評価に用いる予定であったTransverse Microradiography(既存設備)の長期にわたる故障もあり、大幅に研究計画が遅延してしまった。現在のところ、研究実施計画に記載した項目の平成29年度計画の実施が完全に遅延し遂行できていない。だが、上記の問題点は現在すべて解決した為、本研究課題の進行には問題ないと考える。 次年度以降は平成29年度遂行予定であったTransverse Microradiographyや顕微ラマン分光光度計を用いた解析を実施していきたいと考える。そのために現在は試料作製を着実に進めている。 本研究の目的である「半透性膜」を漂白歯面に用いた審美的再石灰化療法は、日々の歯科臨床にも大きく還元できるものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画で立案していた試料サイズが生膜方法と合わず安定したコロジオン膜の生膜までいたらなかったこと、また評価に用いる予定であったTransverse Microradiography(既存設備)の故障もあり、大幅に研究計画が遅れてしまった。 よって、これらの問題を解消する期間として29年度を使用することとした。測定機器もアップグレードを行い、問題なく計測可能となったので30年度からの研究の遂行には問題ないと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで試行錯誤した研究方法をもとに、遅延している研究計画を遂行していく。また、本年度は新たに加えた炭酸ガスレーザーでのエナメル質歯面処理も対照群として検討を行いたいと考える。
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Causes of Carryover |
発表予定していた国際学会の日程が近く、1つに絞った為旅費が繰り越された。また、研究の進捗が遅れているため、消耗品の購入が少なかったと考える。以上2点が使用差額の生じた理由である。 使用計画については、順当に研究が進めば消耗品の購入で使用する。また、学外の分析器機を使用しての評価も検討している為、その分析費に用いる。
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