2018 Fiscal Year Research-status Report
非侵襲的脳機能イメージング法を用いた歯根膜感覚受容変化メカニズムの解明
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17K17149
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
日原 大貴 東北大学, 大学病院, 医員 (60781292)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 体性感覚誘発磁界 / 歯根膜感覚 / 触圧覚 / オッセオパーセプション |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度にまとめた英語論文を英文誌に投稿し、現在リバイスを進めている。 2018年度前半は、学会、シンポジウムへの参加し、関連する研究を行っている研究者と打ち合わせを実施することで歯根膜刺激装置の形態改良を行い、犬歯並びに第一大臼歯の刺激を効率的に実施できるようになり、さらに刺激時のトリガーを効率的に検知できるようになった。 2018年度後半は高齢者の歯根膜刺激時体性感覚誘発磁界の研究を遂行するため研究倫理申請を行い、東北大学大学院歯学研究科研究倫理審査員会の承認を得て、前年度から追加で若年者の歯根膜刺激時体性感覚誘発磁界の計測を17名分実施し、この若年者群の解析を行った。その結果上顎、下顎犬歯の一次体性感覚野における局在に関して三次元的な位置関係に有意差は認めらなかったが、潜時は下顎犬歯の方が有意に短くなっていた。これは、上下顎によらず同名歯の局在を同じにすることで、口腔内の複雑な運動をコントロールをしやすくしているが、開口反射等の生理反射は下顎の感覚が重要であることを示唆された。また高齢者のリクルートを開始し、2018年度前半に計測を開始できる目途がついた。さらに、2017年度に実施したインプラント埋入患者におけるインプラント刺激時体性感覚誘発磁界の解析を行い、天然歯との反応パターンの相違を確認した。これは以前から文献的に存在が示唆されていたオッセオパーセプションの可能性があり、さらに詳細に解析を行い学会発表、論文投稿に向けデータの整理を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標である2年目までの高齢者の歯根膜刺激時体性感覚誘発磁界の計測の目途がたった。倫理申請に時間を要したため計測には至らなかったが、すでに高齢者のリクルートを進めており、2019年度に歯周炎患者を合わせてリクルートすることで、概ね目標を達成することができると判断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は歯周炎患者のリクルート並びに歯根膜刺激時体性感覚誘発磁界の計測を行う。
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Causes of Carryover |
倫理審査が遅れ、被験者の計測が一部実施できなかったため施設使用料、謝金で差額が生じた。次年度は施設使用料、謝金で使用し、さらに論文投稿料にも使用する。
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