2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K17152
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加嶋 祐佳 東北大学, 工学研究科, JSPS特別研究員(PD) (70778977)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | レーザー積層造形 / サポート構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
積層造形装置EOSINT M280を用い,EOSINT社製のコバルトクロム合金粉末MP1の合金粉末により,クラスプ形状の疲労試験片を積層方向に対して45°となるように製作を行った.造形はアルゴン雰囲気下,レーザー出力200W,積層厚さ25mmの条件設定下で行った.疲労強度へ及ぼすサポート構造の影響を評価するため,試験片はサポートを付与したものと付与していないものの2条件として製作した.製作した試料はすべてサンドブラスト処理後にレーザー顕微鏡(OLS4000, OLYMPUS)にて表面粗さを測定した.続いて,疲労試験に供し,クラスプ先端部に5 Hzで0.5 mmの周期的変形を100万サイクル与えた.疲労試験中の荷重変形曲線を観測し,クラスプの変形に要した荷重量,破断に要した回数,及び永久変形量を求めた.結果、表面粗さに有意差はみられず,疲労強度において,サポートを付与した試料はサポートのない試料と比較して,2倍以上の疲労強度を示すことが明らかとなった.両試料間でクラスプの変形に要した荷重量に有意差は見られなかったため,弾性率に差はないと考えられる.以上の結果から,サポート構造を付与することでレーザー積層造形法により製作した試料の疲労強度を向上できることが明らかとなり,今後積層造形時に試料の疲労破壊のリスクの高い箇所にサポートを設置する等の処置で効果的に材料の強度を高めることに貢献できると思われる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産休の取得があり研究活動を3か月休止したため、積層造形法による試料の作成と疲労強度の測定は全ての条件で終了したが、組織観察やシミュレーション解析の点で遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後,サポート構造を付与することで疲労強度が向上できた理由について,破断面の観察や,結晶方位解析装置付走査型電子顕微鏡(SEM-EBSD)を用いた微小領域の結晶粒径および結晶粒内の残留歪(Kernel Average Misorientation; KAM)測定を行うことで,解析していく予定である.さらに,サポート形状の違いによる造形中の試料内部の温度勾配の差を三次元有限要素法(ANSYS Workbench Ver.15.0 )で解析する予定である.
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Causes of Carryover |
妊娠・出産により国際学会への参加が出来なかったことや実験計画にやや遅れが見られたため次年度使用額が生じた.翌年度に繰り越した額は今年度国際大会への参加や,新たな試料作製のための粉末購入に充てる予定である.
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[Journal Article] Effect of adding support structures for overhanging part on fatigue strength in selective laser melting.2017
Author(s)
Yuka Kajima, Atsushi Takaichi, Takayuki Nakamoto, Takahiro Kimura, Nuttaphon Kittikundecha, Yusuke Tsutsumi, Naoyuki Nomura, Akira Kawasaki, Hidekazu Takahashi, Takao Hanawa, Noriyuki Wakabayashi.
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Journal Title
Journal of the Mechanical Behavior of Biomedical Materials.
Volume: 11
Pages: 1-9
DOI
Peer Reviewed
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