2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new method for evaluating food squashing pressure to provide an appropriate meal for elderly persons needing long-term care
Project/Area Number |
17K17171
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森 隆浩 広島大学, 病院(歯), 助教 (70760007)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 介護食品 / 押しつぶし / 口腔機能 / 要介護高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
介護食品は主に硬さで分類されるが,それに対応する口腔機能の客観的数値は明らかでない.本研究は,舌圧プローブを疑似食品として口腔内で発揮する圧(食品押しつぶし圧)を測定することに着想し,介護食品の押しつぶし可否に関わる要因および食品押しつぶし圧との関連を明らかにすることを目的とした. 対象者は認知症病棟複合型施設入所中で歯科受診した高齢者72名(男性16名,女性56名,平均年齢85.6±6.6歳)とし,包含基準は経口摂取していること,指示理解が可能なこととした.咬合支持および義歯使用の有無,BMI,MMSE,舌圧を調査した.検査食品として「区分3:舌でつぶせる」および「区分2:歯ぐきでつぶせる」の市販ゼリーを用いて,それぞれ口腔内でつぶすよう指示した際の押しつぶし様式および可否を観察した.さらに,食品を押しつぶした部位に舌圧プローブを位置付け,食品押しつぶし圧を測定した.尚,本研究は医療法人ピーアイエー倫理委員会(承認番号D-18)の承認を得て行った. 咬合支持を有する者は72名中47名,義歯使用者は37名であった.区分3と区分2ゼリーの押しつぶし様式は各対象者内で一致し,「歯―歯」41名,「歯―顎堤」15名,「顎堤―顎堤」10名,「舌―口蓋」6名であった.「舌―口蓋」で押しつぶす者は,それ以外の者と比較してBMIおよびMMSEに有意差を認めず,舌圧が有意に低かった.区分3押しつぶし可は70名であり,押しつぶし不可であった2名の押しつぶし様式は「舌―口蓋」で,食品押しつぶし圧は5.7 kPa,5.2 kPaであった.区分2押しつぶし可は62名であり,区分2の押しつぶし可否に関する食品押しつぶし圧のカットオフ値は12.7 kPaであった.
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