2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of presymptomatic diagnosis for anti-resorptive agents-related osteonecrosis of the jaw (ARONJ)
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17K17181
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
峯 裕一 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 講師 (60605989)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ARONJ / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)に関して、侵襲的歯科治療の実施前にARONJ発症のリスク診断を可能とすることを目的として、骨吸収抑制薬投与によるARONJモデルマウスを用いて、血中バイオマーカー探索およびその応用可能性を検討している。2年目はZoledronateを用いてARONJ(ビスフォスフォネート関連顎骨壊死; BRONJ)-OD50モデルマウスの作製を試み、実際にこれらの条件をほぼ満たすモデルマウスを作製した。これらのマウスから上顎骨を回収し、組織学的評価により顎骨壊死発症モデルと未発症モデル(共にZoledronate投与あり)群を明らかとした。さらに、顎骨壊死発症モデルと未発症モデル、およびコントロール群(Zoledronate投与なし、生理食塩水を投与)の抜歯前後の血清を回収した。同様に、血中バイオマーカー、特にmicroRNAの網羅的な比較検討および網羅的解析のバリデーションのための血清プールサンプルを取得した。また、これらのバイオマーカーの有用性を多方面から検証することを目的として、抜歯を行わずに過剰咬合により顎骨壊死を誘発するモデルマウスの作製にとりかかっている。最終年度においてはこれらの過剰咬合誘発ARONJ(BRONJ)モデルマウス(Hyperocculusive state-ARONJ)からも血清プールサンプルを取得し、マウスモデルにおけるバイオマーカーの有用性を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りモデルマウスの作製が終了し、発症前後のバイオマーカーの網羅的解析に進んでいる。また、評価のためのプールサンプルも取得完了した。最終年度はこれらの結果をもとに、骨吸収薬関連顎骨壊死の発症前診断に応用可能なバイオマーカー群を確定し、特許の出願を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題で同定されたバイオマーカーと、ヒト臨床サンプルを比較解析することにより、実際に臨床で応用可能なバイオマーカー候補を絞り込む。また、臨床情報とバイオマーカーを統合し層別化することで、リスク因子を明らかにする。
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Causes of Carryover |
網羅的解析の一部が計画よりも安く実施可能になり、最終年度に新たなモデルマウスを加えた評価を実施するため。
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