2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of presymptomatic diagnosis for anti-resorptive agents-related osteonecrosis of the jaw (ARONJ)
Project/Area Number |
17K17181
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
峯 裕一 広島大学, 医系科学研究科(歯), 講師 (60605989)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ARONJ / 発症前診断 / 新規マウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
補綴歯科治療において顎堤の状態不良は、治療の成功を妨げる大きな要因となる。近年、ビスフォスフォネート(BP)製剤を初めとした骨吸収抑制薬の合併症として、骨吸収薬関連顎骨壊死(ARONJ)の発症が報告されている。関連学会からはポジションペーパーが示され、リスク因子や治療法について述べられているが、これらは医学的エビデンスに裏付けされたものではないことが強調されており、発症や進行と相関するバイオマーカーも明らかになっていない。本研究課題では、BP製剤投与と複合因子によりARONJを発症するモデルマウス作製法を確立するとともに、ARONJの発症前診断法開発のための基礎的検討を行った。最終年度は、実験的過剰咬合により誘導される新規モデルマウスおよび、BP製剤と他の薬剤併用により誘導される新規モデルマウスの、組織学および形態学的解析を実施した。その結果、BP製剤投与とともに実験的過剰咬合を誘導したマウスにおいては、ARONJ様の病態を示すことが明らかとなった。また、BP製剤単独投与と比較して、BP製剤と特定の薬剤を併用することによりARONJ様病態が重症化する可能性が示唆された。さらに、既に複数の報告がなされている、BP製剤投与と抜歯によりARONJを発症するマウスモデルから血清プールを前年度までにストックしているが、新規モデルマウスにおいても発症前後の血清プールをストックした。 研究期間全体においては、2種類の新規ARONJモデルマウスの作製法を確立するとともに、発症前診断法開発に資するモデルマウスの血清プールをストックした。
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