2018 Fiscal Year Annual Research Report
The study of clinical application of Ce-tetragonal zirconia polycrystal (TZP)-based nanostructured zirconia/alumina composite implant
Project/Area Number |
17K17189
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大嶋 瑶子 昭和大学, 歯学部, 助教 (50756442)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 歯科材料 / 歯科インプラント / オッセオインテグレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科用インプラント材料として現在最も広く用いられている材料はチタンであり、審美性の問題とアレルギーの問題が懸念されている。そこで我々は新たなインプラント材料としてセリア安定化ジルコニア/アルミナ・ナノ複合体(Ce-TZP/Al2O3)に着目した。本研究の目的はCe-TZP/Al2O3インプラントの開発である。すでに我々は、Ce-TZP/Al2O3の表面性状について検証し、55%フッ化水素酸処理後のCe-TZP/Al2O3は、ナノ構造をもった球状構造を有し、硫酸処理したチタンインプラントより、骨結合力が強いことを確認した。 一方、天然歯周囲粘膜と比較してインプラント周囲粘膜のインプラント体に対する上皮性、結合組織性の付着は脆弱であり、インプラント周囲炎の原因菌に対する防御機能は未だ不十分である。そこで、歯肉貫通部インプラント体と歯肉上皮下結合組織との封鎖性の獲得を目的として、異なる表面粗さのCe-TZP/Al2O3基盤にヒト歯肉繊維芽細胞であるHGF-1細胞を培養し、細胞接着・増殖・分化、細胞形態および炎症性サイトカインの産生について検討を行った。 その結果、鏡面研磨したCe-TZP/Al2O3上で培養したHGF-1細胞は、他の基盤と比較して、細胞接着・増殖率、基質合成能、細胞骨格の発達がより高いことが認められた。また、表面粗さの違いにかかわらず、炎症性サイトカインの産生能は低いことが確認された。これにより、鏡面研磨したCe-TZP/Al2O3は、歯肉上皮下結合組織とより緊密な封鎖性を獲得し、インプラント周囲炎の発症リスクを低下させる可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)