2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of glass-fiber-reinforced non-metal clasp dentures
Project/Area Number |
17K17196
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
徳江 藍 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (20712102)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 熱可塑性樹脂 / グラスファイバー |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:様々な商品が輩出されているノンメタルクラスプデンチャーのフィンガー部で破折をおこしている義歯を多く散見する.現在,修理法の確立など早急に解決しなくてはいけない様々な課題は多く挙げられているが,早期に破折を起こすことは高額な費用を払った被験者にとって好ましくない状況である.そこで,高強度,高い剛性,電気絶縁性,引張強さを持つグラスファイバーを一緒に用いることでフィンガー部破折に対して補強したグラスファイバー強化型ノンメタルクラスプデンチャーを考えた.今回,基礎的実験を行うことを目的に,グラスファイバー強化型ノンメタルクラスプデンチャーに対するエビデンスの構築を考えた. 材料と方法:グラスファイバー強化型ノンメタルクラスプデンチャーの機械的性質を3点曲げ試験を行うことにより,従来のノンメタルクラスプデンチャーと比較検討(n=6)を行った.得られたデータはt検定を行い,(α=0.05)にて統計解析を行った. 結果:弾性係数に関しては,ポリカーボネート系においてグラスファイバーありが,ファイバーなしと比べて高くなった(p<0.05).一方,最大応力はグラスファイバーのありなしに関わらず有意差を示さなかった(p>0.05). 結論:ポリアミド系熱可塑性樹脂は,グラスファイバーを接着させることはできなかった.また,ポリカーボネート系熱可塑性樹脂は,射出成型時にグラスファイバーの接着が可能であるが,接着が完全とは言えず,使用している間にグラスファイバーの破折が先に訪れ,接着が剥がれると考えられる.
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